2020-4-3 中国進出―中国を知る(193)日中関係はどうなるか?(6)
現在中国のみならず世界中が新型コロナウイルスとの戦いに必死であり、正に第三次世界大戦と云うべきであろう。戦いの場は世界の殆どの国々、地域に及んでおり、官民、平民を問わずあらゆる人々が参戦を余儀なくさせられている。人的、経済的損害は膨大なものになりそうである。昨日のニュースでは、文明社会からほとんど隔離されていたブラジルの奥地の土着民の間にも感染が及んでいるとのことである。
1. この戦いは人類とウイルスと云う大自然の一部とのめぐり合わせから始まっており、容易には終息しそうになく、各国は対応策に必死であるが、何故この様な事態を招いたのかその究明をないがしろにしてはならない。古来大自然を恐れる一方敬って来た日本人は無闇に野生の動植物を口にすることはなかったが、この様な日本文化は今後とも維持されるべきであろう。
2.今回の感染の広がりは中国から始まったが、現在までの状況を考察するとアメリカでの感染の広がりが最も大きく、次いでイタリアやスペインとなっている。自由民主主義の総本山を自認するアメリカ、陽気な外向的気質の強いイタリアやスペインでの感染の広がりがひどいのも肯ける。
3.非常事態宣言を出すのに慎重である日本だが、厳しい法令としての抑制作用に頼らずとも、周囲との調和,協調を重んじる日本人の自己抑制型気質も大いに影響しているのではなかろうか。今後の対応策としては大岡越前守の故事に倣って、三方一両損とも言うべき官、民、団体(会社も含め)夫々が痛みを分け合う他なかろう。
4.中国での感染の広がりがかなり抑制的になっている点に就いて、中国の発表は信用できないとの言論もあるが、闇雲に否定的に見るのもどうかと思われる。昔中国共産党のある地方幹部が、「中国社会ではやはり共産党の指導が必要だ。日本の様な自由を与えると中国人は、何でも好き勝手にやってしまう。今でも党や政府を批判しないこと以外は日本より遥かに自由にやっているよ!」と云ったものである。人々の社会的行動規制に関し、人権問題だとかプライバシー侵害だとか、ほとんど言われずに済むようなフリーハンドが当局に与えられているのは間違いない。共産党員の人口比率は7%未満である中国であるが、「独裁体制(全体主義)は非常時には強い」とも言えそうである。
5.現在、日本国内でのコロナウイルスの感染状況は、「よくやっている!」と国際的な評価を得ていると言われる韓国と較べても1/3以下であり、人口が韓国の2倍以上であることを考慮すれば1/6以下の感染率である日本は、韓国以上によくやっていると自負しても良いと思われる。但し、日本の情況はまだ感染率は上昇傾向にあり、今後2-3週間以内に減少傾向に転ずるかどうか注視したい!密閉、密集、密接の3密の徹底が肝要であることは論を待たないであろう。
それにしても日本のマスコミは、江戸時代の号外的な新聞とも言うべき瓦(カワラ)版
と大同小異だなとつくづく思わされる。それは「大変だ!大変だ!」と叫ぶことに力点を
置き、原因究明や対策、更に陰で必死に戦っている人達の報道が少な過ぎる。この点中国
にも学び、足して2で割る程度であるのが良いのでは思うが如何なものだろうか?
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