2018-1-4中国進出-中国を知る:(156)不思議の国、ニッポン
今回は昨年私の居住するコミュニティで話させて頂いたもので、中国人のみならず日本に居住または来たことのある外国人が日本に対して、不思議と感ずる諸点を紹介致しましょう。
1、 盗難など犯罪が少ない為か、人々の防犯意識が薄い:自販機や無人販売所が無人地帯にある。公衆トイレに予備のトイレットペーパーまである。会合の折の集会所に手荷物預かり所もロッカーもない。柵のない市街地の河川や池に高級な錦鯉が飼われており、郊外の河川には魚や野鳥が多い。一戸建て住宅の塀があまりにも低い。護衛なしで大量の現金を運搬する。
2、 日本人には信仰心があるのかないのか不可解:街中で布教活動や托鉢のお坊さんの姿はほとんど見かけないが、神社仏閣は立派で参詣者も多く、特に年末年始など季節折々に沢山の参拝者が居る。
3、 おもてなし、サービス精神がすごい:見知らぬ人々にも親切で、思いやり精神の発露なのか電車など列を作って待ち、割り込みも殆どない。レストランで注文せずとも先ず飲み水が出てきて、デパートなどでは何も買わなかったのに、出口では「ありがとうございました」と店員がお礼の言葉を述べ、深々とお辞儀する。
4、 何処に行っても清潔できれい:市街地だけでなく、公園や農村、何処でも清潔でよく清掃されている。ゴミ箱はあまりないし清掃人もあまり見かけないが不思議だ。
5、 子供達は冬でも薄着、酷ではないか:幼稚園の園児や小学生が冬でも半ズボンか短いスカートで防寒用のストッキングを履いていない。女学生も同様。学校では小学生が自分たちで給食を配り、雑巾がけをする。又登下校には保護者の同行や車での送迎がなく徒歩である。
6、 私とか君、あなたとか言わずに意思が通じる:「愛しているよ」とか「あげますよ」とかの会話で私とか君、あなたとか言わない。英語なら「I love you」、「I will give you it」と言い、中国語なら「我愛你」とか、 「我給你那个」と言うが、日本人社会では誰が、誰にと言うような代名はあまり使用せずとも通用する。もし多用するとそらぞらしく水臭いと感ずるらしい。
7、 謝罪会見等での表現が不可解:「ご迷惑をおかけした」、「社会を騒がせた」、とか「御心配をおかけした」等と言うことが多いが、不可解である。「頭を下げた人を責めない」は正に武士道精神の発露らしい。又肉親の急死など悲惨な事態に遭遇しても涙を流さず、「人前で涙を見せることは恥ずかしいこと」との深層心理がありそうだ。
8、 日本には沢山の“国”がある:国名「中国」が中心的国家と理解され問題視されたことがあるが、日本には中国地方だけなく、九州と言う「全国」を表す地域や「四国」との地域もある。小さい日本にこんなに沢山の“国”があり不思議だ。尚沖縄の人々は本州の人々を「ヤマトンチュウ(大和人)」と言い、自分達を「ウチナンチュウ(沖縄人)」と言うようだ。
9、 国防意識は殆どないように見える:殆どの日本人にはあまり国防意識がなく、米軍基地の存在も迷惑だと思う人々が多いが、それでいて有事の際には米軍が助けてくれると思っている。自助努力第一との考えがない日本人を本気で守ろうとするアメリカ人はあまり居ないだろうと思われる。特に米軍人の母親や奥さんは。
10、まとめ:独特な日本らしさは徐々に世界中で普遍的になりそう:5千年前の三内丸山遺跡では糸魚川の翡翠が見つかる等、国内的には既に流通があったが、同時に海に囲まれている状況は理解されていたと思う。他方地震、火山の噴火、台風の襲撃等助け合わねば生きていけない環境が理解され、民族性や国民性に転化・定着し、島国根性と揶揄されたこともある日本人だが、世界的に交通通信がどんどん発展し、世界人口も70億を超過し更に増加しつつある状況を認識すれば、全ての人々は宇宙船地球号の住民と思わざるを得なくなろう。 以上
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