2017-9-2 中国進出-中国を知る:(147)結局中国(人)とは何ぞや (11)
中国や韓国は事ある毎に日本に対し、「積年の恨みがある」とか「日本は歴史を教訓としてない」と非難するが、それは主として政府当局やそれを支持する知識人であり、映画やテレビドラマ制作、展示物、学校教育などを通じて執拗に虚実織り交ぜて、“啓蒙運動”としている為、多くの善良な人達も大きな影響を受けている。公平に見れば彼らの言う歴史を教訓とせよとの主張は二重基準であり、実態はリベンジを果たしたいとの願望に過ぎない。
1、 例えばチンギスカンに代表されるモンゴル族には、広範囲な地域で虐殺され最後には国を乗っ取られたが、今なお彼らを英雄として祀ることには特段異論もなく、モンゴル族は国家構成の一民族とする一方で、鎌倉時代後期の文永弘安の役と呼ばれる蒙古襲来に就いては全く加害者意識を持たず、「我々(漢民族)はもっとひどい被害者で、最後にはモンゴル族に国を乗っ取られた」と、中国の知識人は宣(のたまわ)ったほどである。前にも紹介したが、漢民族が支配する中国ではモンゴル族は少数民族であり、内モンゴルが建前は自治区だが、移民によりモンゴル族は二割に満たず、外モンゴルは独立国だが人口も少なく貧しいから、今更何の恨みもないと云う。
2、 一方で日本は、敗戦国なのに中国より経済面のみならず科学技術、芸術文化、モラルなどレベルが高く、我慢がならない、というのが本音である。特に中国は終戦四年後に内戦を経て成立した為、戦勝国の気分にもなれず、一方では戦後の日本の歩みに対して非難できる要素もほとんどないため、脚色してでも戦前の日本の“蛮行”をあの手この手で作り上げ非難し続けたいのが本音である。中国には「抗日戦争記念館」が二百もあると言われるが、実際はその十倍はありそうである。1972年2月寒い天津で「屍骨坑(しこつこう)」に案内されたことがあるが、強制労働に駆り立てられた中国人青年男子が抵抗した為殺害され道路近くの畑の中に埋められたものだとの説明を受けた。真偽のほどは不明と思ったが、「我々の時代以降は二度とないから、安心してくれ」と言って、早々に引き上げた「寒い記憶」がある。この様な規模の保存展示物は各地に無数にある由だった。
3、 歴史を教訓とすることはどんな国家、民族にとっても大切なことであるが、政権寄りの中国人や韓国人の“教訓”は、日本人には理解できないものであろう。即ち日中国交回復時の共同声明では、日中両国いずれも覇権主義に反対することで合意したことになっているが、これはあくまでも建前であり、日本が防衛力や影響力を強化、拡充することには反対だが、中国にとっては必要なこととしている。冒頭で二重基準であると説明した所以である。簡単に言えば中国の軍事力は強ければ強い程良いことであり、南シナ海も東シナ海も中国の監理影響下に置くべきだと云うのが本音である。
4、 江沢民が以前アメリカ大統領に向かって言い、習近平も同様に言っているが、太平洋を東西に二分割し中米両国で支配管理しようではないかと云うのは本音である。対日政策だけでなく西洋諸国やオーストラリアに対しても、あれ程反対していた租界地とも言える99年もの長期的租借を港湾等に於いて実施し始めている。欧米諸国が昔実施した植民地主義を真似しているが、長期的には必ず失敗することは学んでいないように見える、又日本が海洋国家であるにも関わらず、大陸国家でもあらんとして失敗したことも残念ながら学んでいないように見える。
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