一週間後の14日には首相談話が出されるとのことであるが、どのような内容であれ、中国(韓国も)及び一部の日本人からは批判されるでしょう。所詮談話内容にはあまり関係ないのです。何故なら既に何度か指摘したように、彼らは日本の自由民主体制のレベル、日米同盟の維持強化、日本の経済・文化・モラルレベルの高さに反感を有しているからです(正しくは嫉妬心)。
1. 前にも紹介した如く、殺戮の限りを尽くし、国を乗っ取ったジンギスカンやそのモンゴル人後継者を英雄として今なお祀り上げるのは許容されるが、特段英雄視されていないが合祀されていると言うだけで、政府首脳の靖国神社参拝は許せないと言う主張と裏腹の関係にあります。
2. 中国には国の統治機構として共産党があり、党員は8,000万余であるが、党員になる為には必死に勉強するが、若手の地方党幹部は「今時共産主義を心底信じている者など殆どいないが、日本の如く自由民主主義を認めたら、国は大乱状態になるのは必至である。ご存知の如く厳しい規制があるにも拘わらず、中国では好き勝手に振る舞う者達が多過ぎる。中国の民主化はまだかなり先である」と言ったが、核心を衝いた発言である。大多数の中国人は自由民主主義に憧れているが、自由民主主義にはそれなりに責任が伴うことは知りたくないのだ。
3. 歴史的観点より、日本は中国の孫弟子的な存在であるべきで、 むしろ中国の援助、指導、配慮で生存して欲しいが、事実はまるで逆であり、ひどいコンプレックスがあるが、公言できない。15年前、黄土高原へのODA援助の看板設置に恥ずかしいと言われた事と相通ずる。昔の抗日戦争でアメリカは中国を援助(国民党軍を通じてであるが)した関係があり、むしろ中米関係を強化して、あらゆる面で日本を抑え込みたいが、これも夢物語であり、コンプレックスの一つとなっている。
4. 南シナ海のみならず、東シナ海も中国が支配し、中国の意向に反しない限り航海の自由も  保証しよう、と言うのが中国当局の本音であり、日米や東南アジア諸国が協力して中国の海洋進出を牽制しようとするのは許せない、と言うのが本音である。最後は力次第と信じ、自己の 方針に従い実行あるのみとしている。
5. 昔非武装中立を唱え、或いは日米同盟に反対していた日本国内の政治勢力やマスコミは、 最近中国問題を語ることが少なくなった。口を開けばほとんど中国の主張類似になってしまう。彼らはかって社会主義諸国は平和勢力であり、人民は平等で搾取がないと信じていた。アメリカや日米同盟に反対するのは“正義の闘争”と叫んでいたが、あたかも催眠術にかかった如くその余韻を今に残しており、そうであることはどうしても認めたくない。一方中国の経済、社会問題を論じ又は報道すると、昔憧れた様な現象が少なくなり、否定的側面が多くなったことに瞑目する他ないからであろう。中国貿易に30年以上従事したある男と10年余、メールのやり取りで議論したが、彼は中国の体制は300年近く続くと主張していた(実証的でない為、やり取りは中止したが)。

 日中(韓国も)関係が、今後どうなろうと、お互い消滅することもなければ引っ越しする訳にもいかない。やはりより好ましい関係を築く努力を不断に続けるべきでしょう。中国や韓国との外交の要点は「褒め殺し」、 一方日本の平和な状態が阻害されない為には、抑止力の絶え間ない整備と関係諸国との協力関係の強化以外方法はないでしょう。     

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