2015-6-6 中国進出-中国を知るS(88)戦後70年首相談話に寄せて(3)
“歴史認識”とは誠に奇妙なものである。戦前の政治、社会情勢が180度も転換してしまい「ナマスを吹いている」 日本が、日本より遥かに軍事優先の中国や韓国から“お説教”されている。
客観的な比較検討が出来るシンポジウムを三国間で開けないものだろうかと愚考するが、やはり無理であろう。中韓両国の本音は、極度の対日コンプレックスであり、リベンジ心だからです。然し留意しなければならないのは、心底斯様に思うのは数パーセントの為政者と学者で、両国共90%以上の人々は日本とは仲良くしたいのが本音である。然し政治的プロパガンダや継続的教育により 容易に影響を受けると言うことです。若干近代史を俯瞰してみましょう。
1.100年余前、ロシアの朝鮮半島まで南下するのを恐れ、生命線だとして日本が影響力を行使し軍事力を背景に半島に進出し併合するに至り、中国東北地方に“満州国”を作り上げ、更に中国各地に侵攻していったことは紛れもない事実です。簡潔に言えば、本来海洋性国家である日本が、大陸性国家でもあらんとしたと言うことです。現在中国の一部の政治家は、太平洋は中米両国が分け合って管理出来る十分な広さがあると公言するまでになっています。日本の失敗を学んではいません。大陸性国家が海洋性国家たらんとしても、結局は失敗に終わることは日本の歴史を学べば明白だからです。日本のみならず東南アジアや太平洋には海洋性国家が沢山あり、大陸国家との往来を盛んにして、互恵平等の精神で協力関係を深めるのは歓迎しても、中国が支配力や影響力を拡大しようとすることは歓迎しないのは明白です。
2.どんな国や民族にも歴史を遡れば批判されるべき側面と、評価されるべき側面双方を有しています。一方どんな小国、民族でも自尊心を有しています。他国や他民族の否定的側面のみ声高に指摘するなら、平和的な共存にとっては百害あって一利なしになるでしょう。そう遠くない昔、中国人や朝鮮半島の人々を蔑視したり、冷遇したりすることが日本国内でもありました。現在両国からは沢山の観光客が来日しており、一部の方々はあまり マナーが良くないようですが、殆どの日本人は蔑視することなく心からもてなしていることが、ネット情報として沢山紹介されています。
又日本での映画やテレビドラマ等でも彼等を蔑視することを目的とする作品はないでしょう。
3.ところが、中国の映画やテレビでは今尚対日蔑視を主要テーマとするのが沢山あるのは周知の通りです。私自身長く中国で生活したので、「東洋鬼」、「日本鬼子」とか「小日本」と呼称しているテレビドラマを沢山見ました。ある知識人との意見交換の場で、「小日本」との呼称には私も賛成すると言ってやりました。相手は一瞬驚いた様子でしたので、「中国と較べて日本は面積では1/25、人口は1/10以下であり間違いなく小日本である。然し小なりと雖も、日本人にも自尊心はある。古代文化では中国や朝鮮半島から、多くの事柄を学び、明治維新以降は欧米からも沢山学び、更に創意工夫しより良い技術、文化として高めたものは枚挙にいとまがない程であり、誇りに思っている。」と反論すると、彼等は話題を変えてしまう他なくなってしまう。
4.韓国の朴大統領が、「日本には千年の恨みがある」と言明したことに対して、日本では驚きを以て受け止められましたが、私は30年以上も前だが取引先の韓国人(当時既に年配で日本語も堪能で、親日的な人として知られていたが)より、会食の席上、酒がまわったせいか、「北朝鮮と日本が軍事衝突してくれたら、即北朝鮮に味方し日本と戦い、積年の恨みを果たすと共に南北統一を成し遂げられるのだが!」と聞かされ、驚くと共に忘れがたい一言として記憶している。 儒教的観念の強い韓国人は、「本来兄貴分の我々に、日本は許し難い事をして来た」との強い潜在意識があると思わされた。次回更に補足説明を致します。
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