中国に長く居ても慣れない中国の常識や“習慣”に遭遇することは少なからずあるでしょう。日本での中国人との接触でも、その様に感ずることもあります。順不同でそれらを紹介します。皆さんからも常々気になっている事項をお知らせ頂けると有り難く。
1.東日本大震災後の多くの日本人は、モラルが高く助け合い精神の発揚が多く見られたとして、世界的に広く知られたが、その反対の事柄を最近来日研修生から、指摘された。それは「電車の中で、みんな黙々と携帯を操作しているか、新聞雑誌を読んでおり、静かなのは良いが他人には全く関心が無いようだった。誰か物を落としても赤ちゃんが泣いても無関心で、気味悪かった。中国人ならもっとワイワイがやがやと多少うるさいが、楽しく車中の時間を過ごし、落ちたものは拾ってやるし、赤ちゃんをあやしてもあげる」と言う。一見他愛も無いこの指摘には、深い国民性が反映していると思われる。
2.街や職場の清潔さでは、断然日本の方が清潔で綺麗だと思われる。私は10年前迄白色汚染(公害)と言う言葉は知らなかった。買物用のビニール袋等が大量に街路樹などにかかっていたり、列車の終点駅近くに散乱していたりする情況を指すが、日本でも 完全にゼロとは言えないまでも、多分中国の0.1%以下であろう。台所の使用済水を平気で道路に撒いたり、ゴミの集積所周辺にゴミが散乱したりしているのは、どんなに長く中国と 付き合っても慣れない。世界各国の情況を紹介するテレビ番組が多いが、それらを通して見る各国の情況は、自分が訪問したことのある各国情況と併せ考慮すると、日本は稀に 見る清潔な国と言えよう。この点、日本人は神経質過ぎると指摘した中国人も居たが、「いや、だからこそ日本では刺身を食べる習慣が確立し、品質管理面でも世界のトップクラスとなった」と反論したことがある。
かなり昔であるが、ある中国のバイヤーが「東京丸の内の植え込みは高さも幅も、あまりにも画一的で自然の造形物とは思えず、潤いも感じない」と指摘した。これには脱帽との感をしたが、皆さんは如何でしょうか?公園などの植え込みも冬場に丸坊主にしてしまうが、これもやり過ぎではないかと感ずることもあります。
3.寧夏北端の小さな街に、仕事の関係で2年間滞在したが、秋から冬にかけて兵舎から8名の威儀を正した兵士が隊伍を組んで広場に向かい、中央の高いポールに国旗を掲揚する姿を何度も見かけた。彼等の規定では、毎日日の出に掲揚し、日没に下ろすことになっているとのことであった。寒い季節の日の出は8時前後であったが、学校では幼稚園から国旗に敬意を表明し、国家を歌うのが当たり前になっているとのことで、アメリカも同様であろう。日本だけに今尚「先の大戦」のトラウマが残っており、一部の先生方が学校での諸式典での非常識な行動になっている様であり、一般的にスポーツの大会以外どうも国旗、国歌の扱いには強い愛着心や大切に思う心が足りず、日本は稀なる国になっているのではなかろうか
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
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