中国進出―中国を知るシリーズ(5):
前回紹介した如く、多くの中国人はジコチュウですが、同郷の者同士、同窓生、又一般にも友人同士では、むしろ日本人よりも絆は強く、深いというのが、50年付き合ってきた私の実感です。 一方では、最近日本でも大々的に報道された、「幼児が車に撥ねられても、側を通った18人、誰も助けようとしなかった」とか、「温州近くで起きた高速列車が衝突し、高架橋から落下した事故への対応がひどい」と言うのは、何故起きたのでしょうか?これ等2件の事故は極端な事例とは思われるが、普通の日本人には分らない背景や原因がありそうです。8-9年前寧夏で石炭関連の会社で仕事をしていた時、「毎年中国では炭鉱事故で7,000人が亡くなっているが、何としても5,000人以下まで減らそう」と、石炭関係業界での目標とされていました。多分、目標は達成されたとは思われるが、 全中国では年間30億トン以上も生産されており、年間5-10万トン程度の弱小炭鉱も沢山あり、技術も低く資金もなく、植樹後7-8年の樹木を盗伐し、油圧支柱の代用としている 事例も知っているだけに、日本の常識は意味が無いと感じたこともあります。手元に最新の中国年鑑はないが、炭鉱事故を含む産業事故死は、年間20万人前後に達すると言われており、特に各種建設現場での事故が多いと言うことだった。 更に、交通事故死も日本の十倍もある由(保有車両台数は同程度)。以上若干例示してきたが、かなり日本の情況を知っている中国人でも、日本との差が大きい原因をあまり分析把握出来ていない。私は、例えとしてあまり良くないが、中国が中工程なら日本は仕上げ工程、中国が重大長厚なら日本は軽小短薄、 中国が土建機械なら日本は精密器械と説明してきた。勿論個人的には例外はあり、米粒に200余の文字を書く中国人もおり、子猫の両面刺繍をする女工さん等驚嘆する人々が居るのも事実である。日本には、四季折々の風俗習慣を含め、古代文化ではほとんど中国から伝来して来たにも拘らず、考え方,立居振る舞いに於いて、日中間に存在する大きな相違点は何処から来たのでしょうか? 私見では、日中双方の歴史の流れの相違、特に地政学的な相違点、又気候風土の相違点に根源的原因があるように思われる。従って、半永久的な相違点と見て間違いなかろう。この辺りを次回更に具体的に見ていこう。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
Mail add. Knhr-yana-@jcom.home.ne.jp
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
Mail add. Knhr-yana-@jcom.home.ne.jp
Category: 中国事情
Posted by: yanagizawa