2018-11-3 中国進出-中国を知る(168):米中、日韓問題
標題に入る前に前回の宿題に就いて触れよう。
1、米中貿易摩擦が貿易戦争とまで言われており、両国が輸入品に懲罰的関税を課しあっているがそれ程長く継続するとは思えず調整されるであろう。互いに弊害の方が大きいからである。アメリカの対中貿易赤字が膨大になったのは、アメリカ企業の生産性向上努力が不足して競争力を下げたからである。対日貿易赤字原因も同様である。又中国の知的所有権侵害が多いのは事実であるが、その対策は該当する企業、個人を懲罰し補償させる対策を大々的に実行すべきであろう。トランプ大統領は、「アメリカ第一」とか「Make America great again」と声高に叫んでいるが、何処の国にとっても自国第一であり、良い国にしようとしている。叫ぶより実行第一であり、中国の方が巧妙だと言うことである。以前にも再三紹介したが中国にはアメリカだけでなく西欧や日本の如きモラルは元々なく、知識人によれば古代に於いては無償にて中国の進んだ文明的成果を分け与えた、「先進国はけちけちするな!」との思いが強い。一方では中国独自の技術など不法に入手しようとすれば、スパイ容疑で逮捕するであろう。中国に対抗するには法的に遠慮なく対処するのが効果的である。日本や欧米は歴史的な負い目があるからか、中国の不法な又は一方的な動きに対して腰が引けている。
2、10月25日に安倍総理は首脳としては7年ぶりに訪中したが、「言うべきことをあまりはっきり言わなかった」との批判もある。私はバランスよく指摘したと見ている。「一帯一路」に対しても、無条件で賛意を表した訳ではない。角突き合わしていては日中双方共に利益がない。中国からの観光客が激増しているが、この傾向は是非とも保持したい。どんなに歴史問題などで対日批判しても、本当の日本に関する良き情報が中国国内に拡散していくであろう。むしろ多くの日本人は安全保障問題に関して、あまりにも無関心、無頓着であり、幻想的平和主義を過信していると言えよう。
3、韓国の最高裁で戦前三菱重工が,朝鮮半島労働者を強制労働させたとして(徴用工問題、実際は労働者側が募集に応じたもの)、補償をせよとの判決されたことが大問題となっており、日本側は政府のみならず強く反発、抗議しているが、当然と言えよう。遥か昔の1965年に既に解決済であることはメディアで報道されている通りであるが、「慰安婦問題」と併せて、何故解決後相当時間が経ってからこの様な無茶な要求、言いがかりをつけるのか、原因にまで突き詰めた論調がない。日本側にも問題ありと思う。中国も同様であるが、対日コンプレックスの裏返しである。例えば日中戦争の相手は蒋介石の中華民国であり、現中国は戦後4年経た1949年10月1日に成立したので、戦勝国になれない恨みがある。日本の国土を全く占領出来なかった無念さもある。韓国に至っては戦前日本の一部だったので、当然戦勝国ではないが、僅かでも日本の領土を占領したい願望があり、竹島の問題となっている。戦前日本が災難を与えた国々や地域で台湾、香港、東南アジア等には類似言動がないが、中国と韓国は古代文明で日本の師匠であり、先輩だったといの思い込みが背景となっているのが大きな原因である。今後何年たっても手を変え、品を変えて対日要求して来ると見るべきでしょう。前にも触れたが、全中国を占領し支配したモンゴルには全く恨みもなくチンギスカンを祀っても問題ないのは、今のモンゴルは人口も少なく貧しいからだと言ったある中国の知識人の言葉や韓国のパククネ前大統領の「日本には千年の恨みがある」との言葉、40年以上も前に“親日家”だった韓国人が宴席で北朝鮮が日本を攻撃すれば、すかさず韓国が北朝鮮に味方して日本を攻撃すると言った言葉にも表れている。逆に北方4島を占拠しているロシアは日本に友好的で、日本大好きロシア人が大変多いのが実態である。中韓に対しては、「褒め殺し」が効果的で、元師匠としては彼等の対日非難・要求は恥ずかしいことだと思わせる様に根気よく誘導するのが、最善と思う次第である。
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