2017-11-14中国進出-中国を知る:(152)結局中国(人)とは何ぞや (16)
アメリカ大統領、トランプ氏の最近の来日、韓国、中国、ベトナム、フィリピン訪問と続き、各国首脳との会談やスピーチを通じて、彼の本音のみならず各国首脳の本音が垣間見られたと思う。自国第一主義は何処の国でも同じだが、強すぎて「自己中」になりがちな傾向に拍車をかけたと言えよう。更に言えば各国は政治的対立や矛盾に目をつぶり、経済第一主義になったとも言え、中国は以前再三強調していた「覇権主義反対」を全く言わなくなり、微笑を振りまきながら、むしろ覇権指向になったことが特徴的であろう。
1、 中国の経済規模の拡大に伴いアセアン諸国のみならず、アメリカ、豪州等も中国市場の重要性を考慮して、政治的発言は遠慮がちになっている。特にアセアン諸国は中国の経済援助にも大きな期待をしていることも原因となっている。
2、 習近平氏は「太平洋は中米両国を受け入れる十分な広さがある」と述べたが、これはハワイ諸島等の西側、太平洋西半分を中国の支配・管理に任せてくれとの意味であり、この様な発言は江沢民時代からあり、南シナ海での軍事基地拡張等を見れば、明らかに覇権主義的行動であるが、日本に向かって「歴史を鏡とせよ」と言うのに反し、日本が海洋性国家であるにも拘わらず、大陸に進出し支配地域を作り拡大しようとした過ちを教訓とはしていないように見える。兎も角これは長期的に見れば失敗になること、それこそ歴史的教訓であろう。
3、 同様のことは韓国にも言えよう。昔の戦時中の“慰安婦問題”を再三提起するだけでなく、今尚海外にまで銅像設置を進めている一方、ベトナム戦争時代沢山の韓国兵を派遣し、類似状況を生じさせたが、文在寅大統領はベトナム首脳との会談含め未だかって謝罪の言葉は一切発していない。
4、 一方アセアン諸国は、おおらかな態度を保持しており昔を回顧してとやかく言うより、未来志向的に対応している。特にベトナムはベトナム戦争で多大な災害を与えたアメリカとも友好関係を構築し、突然侵攻して来た中国とも戦ったが今では友好関係指向となっている(1979年2月にカンボジアを侵略したベトナムを懲罰するとして、鄧小平は侵攻を指示したが、戦況は予想より悪く実態は敗退して撤兵した。少し前まで米軍と戦ったベトナム軍は強く、既に戦争経験のない世代の兵士により構成されている解放軍は弱かったと言う中国の知人もいた)
5、 既に何度か紹介したが、中国と韓国はどんなに経済成長しても質的には日本以上にはならず、モラル的にも後塵を拝するばかりの状況にコンプレックスを感じていること、更にはソ連(現ロシア)の如く一定規模の人が住み得る日本領土を獲得もしていない為、戦勝国気分になれず、
一方古代史では日本の父母であり師匠であるとの潜在意識が邪魔をして何時まで経っても、機会を探しては現代の日本を非難攻撃しているのではなかろうか?但し多くの一般人はそんなことにはあまり関心がなく、来日観光客は増加しており、特に政治的に誘導もしていないが、訪中、訪韓日本人は減っており、総合的に言えば一般の日本人の対応は政治家や学者達より賢明ではないかと思う次第である。
長期的に見れば中国は「一帯一路」政策を掲げて中国主導の世界戦略に各国を巻き込もうとしているが、各国には夫々の事情・思惑があり成功は覚束ないでしょう。中国自身無理に無理を重ねて見かけ上の経済成長を計っているが、既に兆候が出ている矛盾点がより大きくなり、恩恵に浴さない民百姓が何時まで耐えられるか注目したい。それでも国際宇宙ステーションに対抗して中国独自の宇宙ステーションを作り上げようとしているが、これもどうなるだろうか?
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