2016-4-21 中国進出-中国を知るS.(107)中国との付き合い方、自尊心2016-4-21 中国進出-中国を知るS.(107)中国との付き合い方、自尊心2016-4-21 中国進出-中国を知るS.(107)中国との付き合い方、自尊心2016-4-21 中国進出-中国を知るS.(107)中国との付き合い方
どんな国や民族も、更には一個人に至るまで自尊心と云うものがある。基本的人権とか人間としての尊厳というのも類似のものである。有史以来数限りない程の戦乱に遭遇し、分裂と統一を繰り返して来た中国大陸では圧倒的に強い相手には従うが、弱ければ従わせようとする傾向が既に血肉となっている。但し従うと言っても表面上のことであり、実態は可能な限り好き勝手にやり過ごそうとする。一方では自尊心が過剰なまでに強い為、面子を重んずる。一方日本人の心情を「恥の文化」と言われることもあるが、似て非なるものである。日本人の恥の文化は、内省してみて恥ずかしいと思うことはしないと云う武士道精神でもあるが、中国人の自尊心は、周囲にどう見られるかと云う面が強い。「故郷に錦を飾る」ことも、日本ではそれ程ないが、中国では大いに推奨され期待される。以上は政治体制や時の政府首脳が誰であるかにはあまり関係なく、有史以来培われた中国人の民族性と言ってもよかろう。従い;
1、中国(人)と付き合うのは「褒め殺し」がベストと云う所以である。実は、日本では歴史教科書を見るまでもなく分かるが、中国大陸で生み出された古代文明を直接、又は朝鮮半島経由で大いに取り入れた事実を、教育をしていることをもっとアッピールすべきであろう。平安時代になって初めて仮名文字が発明されたが、文字は漢字や万葉仮名(発音を漢字で表記)で書かれた。 公文書の多くは江戸時代末期まで漢文で書かれていたのも事実である。
2、枕草子にあるように、「香炉峰の雪は、、、」と中宮、定子が問うと清少納言は即座に簾をかかげて看る仕草をしたごとく、漢詩に通じていることは一流の文化人でもあるとの認識も、江戸時代になっても続いた。中国人と付き合う際には、大いに以上の如き事実を折に触れて紹介し、中国人の自尊心をくすぐると同時に、それ相応の言動を求めていくべきであろう。私自身の長年の中国人との交流で、これは間違いなく且つ極めて重要との認識を深めた次第である。
3、近代以降現代に至るまで、中国が日本に学ぶことが多くなっているが、少なくとも国防や安全保障体制については、日本は中国に学びたいと言ってやって良い。日本は軍国主義時代回帰しようとしていると、中国より非難されることが多いが、現状を客観的に比較してみれば、日本の現状は戦前の状況に懲り懲りして、「羹(アツモノ)に懲りて膾(ナマス)を吹く」情況にあることは明白になるし、「xxx、ooooの諸点は中国に及ばないとか、学び足りないと言ってやれば、そうそう日本を批判したり牽制するようなことは言えなくなろう。
4、 最近東シナ海、南シナ海への中国の進出に関連し、摩擦が大きくなっているが、従来中国は戦後体制を維持すべきと言っており、2-30年前はほとんど波風が立たない平和な海であったので、その状態を回復すべきと言えばよかろう。歴史に学べと、再三日本は中国より言われているが、共に学ぼうと提唱すべきです。即ち、海洋国家の日本が同時に大陸国家でもあらんとして、大陸に侵攻し支配地を広げようとした過ちを犯したが、大陸国家の中国が海洋に進出したいなら、周囲を海に囲まれたり、国境線の大部分が海である海洋国家の利益や意向を十分に尊重するだけの、大国としての度量を示すよう求めるべきでしょう。
5、 長い付き合いのある国同士では、歴史上犯されたり犯したりすることがあるものだが、真に歴史を教訓とするなら、加害者が再度加害者にならないだけでなく、被害者が加害者に変わることがないように学ぶこと、共に極めて重要であろう。
( 2016-4-21 記 )
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