2021年 5月の記事一覧
尖閣諸島周辺には毎日の様に中国の艦船が周遊している。これは中国側にとっては実効支配と見なし、当然の措置と認識し、中国国内でもその様に報道している。一方日本も海上保安庁の艦船が警戒周航し、日本の領海内に入った時には、ラウドスピーカーや中国語による標識により速やかな退去を求めている。互いに自国の立場を主張している訳だが、日本側の対応は幼稚であり脆弱であると言わざるを得ない。
日本のこの様な対応は、日本や自由民主主義諸国の価値基準に基づいており、中国側にとっては痛くもかゆくもない。南シナ海のサンゴ礁に大量の土砂を運び込み広大な軍事基地を建設し、3000m級の滑走路も建設、戦闘機も配備してしまったことや、フィリピンの領有権を中国が侵犯したことに対して国際裁判に提訴し、フィリピンが勝訴したが、その判決に対して紙屑だとして一笑に付してしまった中国の対応を見れば明らかであろう。ではどの様な対応が日本の領土を守り、安全安心を確保できるのか、①中国側の基準に照らしても、中国側の言動は不当であると主張すること、②中国流のやり方を学び、日本も同様の措置を採ること、③世界の常識に照らして当然なる国防、安全保障措置を採ること、以上の三点である。具体的に示すと:
① 1950年代には、中国で発行された世界地図(中国政府公認)でも、尖閣諸島は日本の領土としていたこと及び国連の海洋調査の結果、周辺の海底には石油や天然ガスが埋蔵されている可能性が高いと報告された途端、中国は昔からこれ等島嶼を自国領と認知していたと、まるで前言を翻すかの様に主張し始めたことの不当性を、繰り返し根気よく主張すべきである。
② 若し日中逆の立場であれば、南シナ海の事例で分かるように、中国側は速やかに軍事基地にしてしまうであろう。従い、当面そこまでやる必要はないが、周辺海域で日本漁船が安心して漁業に従事できる様に、海上保安庁の拠点を設置し、安全を確保すべきであろう。ともかく無人状態で放置するのは絶対に間違いである。
③ 日本は戦前軍事国家と言われた程、軍事に注力していたが、戦後はアメリカ依存の状態を70年以上も続けている。正に「羹に懲りてなますを吹く」状態に政府のみならず、国民の大多数がマヒしてしまっている。日本の憲法九条を文字通り解釈すれば、「戦力は保持しない」とか「交戦権は認めない」と規定しているので、侵略されてもアメリカ頼みとなってしまう。アメリカの日本を防衛を担う軍人の母親など家族の身になって考えれば、「自分の国を自分で守ろうとしない国に対して、息子や夫等家族が命の危険に晒されるのを認める気持ちになれるであろうか!?早急に憲法は改正され、世界的常識に従うべきでしょう。日本人の多くが憧れるスイスやオーストリアは兵役義務制度、北欧諸国も徴兵制、戦前同盟を組んだドイツやイタリーも徴兵制である。中国のみならずロシア、北朝鮮の情況を考えれば、現状のままで推移すれば、思いもよらぬ悲劇的状況に追い込まれるのは必至であり、日本の安全と安心を保障する措置は早急に採らねばならないであろう。
尚、中国の尖閣諸島占領方法は、多くの専門家の予測とは異なり、悪天候時に漁民と称する民兵軍団が、避難措置だとして大挙して上陸し、そのまま居座り、日本の海上保安庁と銃撃戦に発展し、“故意に”死者を発生させた上で死守し、その後は南沙諸島同様に軍事基地化するでしょう。民兵に死者が出れば、中国側は国際世論上より有利だと判断するでしょう。
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