2012年 5月の記事一覧
又、列車の駅に切符の自動販売機が設置されたのはいいが、故障中との張り紙があるのを何度も目撃しているでしょう。私は大連開発区で3年間居住し、市内に行くのに何度も軽軌列車を利用したが、振動が殆どなく、高架で見晴らしも良く何時も快適な思いをしたが、残念ながら自販機は故障中で一度も利用できず、並んで窓口で切符を購入しました。
可能な限り現場を見るのは、私のモットーで極力工場等見学する様心がけ、1965年の初訪中以来、500以上の工場(大部分は国営だった)、研究所、大学等施設を参観しました。何処でも設備の稼働率が悪く、聞くと「50年代の設備だ、60年代のものだ」と、使い物にならないと言わんばかりでした。勿論、日系企業では斯様な情況はありませんでしたが、ご苦労は多いと推察されます。
メンテナンス軽視の中国の社会的風潮に対して、前者に対しては「トイレの清掃と保全は、品管の第一歩」と、後者に対しては日本でも古い設備は沢山あるが、「改造したり、調整したりして有効利用をしている」と、繰り返し説明・強調してきましたが、日系企業でも徹底は容易でなく、正に根競べでした。
扱て、標記の件ですが、受注が減少したり設備が故障したりすると遊休設備の増加になりがちですが、その管理状況は如何でしょうか?注文が急増した場合の即応体制はあるでしょうか?とかく、いざと言う時、設備の使用現場と設備部(会社により、保全部、維修部、保養部等と呼称はまちまちだが)が責任のなすり合いをしがちです。自分達の責任と分っていても、彼等は容易には認めないでしょう。
そこで、少なくとも次の3点は、しっかり実行されているか点検し、不十分なら即対処して下さい。
1.使用現場と設備部との間で、責任分担協約を作らせておく。日常の点検や手入れは使用現場で、修理や改造は設備部が受け持つのが当然だが、日常の点検・手入れの範疇と設備部の定期的点検の範疇を明確にしておき、責任のなすり合いが生じたら、責任の境界線は双方の責任だと通告、強要すべきです。ネジの緩み、接触不良、水平が出ていない、潤滑油の注油の過不足、電圧変動が過大、室温のばらつき等々、初歩的原因があまりにも多いのに、其の都度驚いたものです。
以上難しそうだが、使用現場では手に負いない場合は、当然ながら即設備部に救援要請する(必要になってあわてる場合あり)。 要請あり次第設備部は直ちに可能な措置を採る、として置けばよい。
2、設備部は各設備の管理リストを持っているはずだが、毎月及び随時検査し、その結果を記入すると共に、病院のカルテの如く、修理や手入れをした時はそれも洩れなく記入させておく。
3、同様に使用部門も管理リストを保持させ、日常の手入れ情況を記入させ、問題が生じた場合、その原因追究がし易い様にしておく。
絶えず設備の管理記録を更新し、何時でも使用(又は転売)可能なようにして置くべきですが、改造予定なら、その旨明確にし、どうにもならず不要なら直ちに廃品処理にして、無用な設備に工場建屋や倉庫を(一部分でも)占拠させないことです。私の手元には幾つかのサンプルを保管してあるが、明示する必要は無いでしょう。何か困っている情況があれば、ご遠慮なくメールして下さい。
当然ながら、購入後保証期間内にあるなら、納入業者又は製造業者に対処方要求すべきです。関連事項としては、5月12日付の「教育シリーズ(21)経済損失は請求せよ」をご参照下さい。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
Mail add. Knhr-yana-@jcom.home.ne.jp
特に保証期間内に発生する設備の不具合による損失、即ち「経済損失」に対しては、ほとんどの中国人幹部は、適切な意識を有していないので、彼等を教育する必要がありますが、日本式方法とか日本式概念であると思うと、彼等は心中躊躇する場合もあるが、 上述の如く中国中央政府直轄の貿易公司では昔から採用していた方法として紹介すれば、心理的抵抗感は少なくなるでしょう。下記の如き規定を策定し実行することです。
実情を考慮し文章を若干修正し、購入契約書の付属文書としておくのも良いでしょう。
総則:設備故障による損失は修理費用のみならず、時には関係する経済損失が膨大になることを念頭に、設備故障の場合には正確に記録、証拠を保存し、経済損失を漏れ無く計算し、設備の供給側に必ず補償させること。設備部や保全部他関係者は積極的に対処し、消極的であれば人事考課に反映させる。故意に必要作業を怠ったものは、会社に 損失を与えたものと認定し、就業規則に照らして処罰する。尚当然ながら、購入契約に際しては、保証期間満期後支払うべき保留金は10%程度とすること。
1.直接損失:故障設備が原因で直接損した生産対象物を計算する。故障から正常に
回復する迄の時間に、一時間当りの本来の生産量及び出荷価格を掛算し、金額を出す。
2.不良品損失:設備の故障や不具合により不良品を生産した場合は、良品を生産した場合との価格差に数量を乗じて金額を算出する。
3.工数損失:修理に従事した又は協力した人数と時間に平均給与を乗じて算出する。
4.財物損失:修理に自社の材料や設備・機器を使用した場合、材料費及び時間当りの
減価償却費に所要時間を乗じて、合計金額を算出する。
5.影響損失:設備故障により他の設備や工程、生産に悪影響があった場合も漏れ無く計算する。例えば、設備故障により関連工程の生産が30%低減した場合は、生産物の
時間当り生産価格に影響を受けた時間を乗じて算出する。
6. 何かと理由を付けて、この経済損失金支払いを拒もうとする売り手側企業もあるので、その場合は保留金より控除し、保留金では不足の場合は別途請求する。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
Mail add. Knhr-yana-@jcom.home.ne.jp
1.日常の入出庫も、時々予告なしに検証することが必要。伝票だけで処理していると
過不足が生じます。時には故意にごまかす者もいると認識すべきです。
2.モノにも依るが、2年以上の在庫は処分すべきです。特段の必要性がない限り、
思い切ってメリハリをつけましょう。
3.棚卸は多くの企業は年一回と思われるが、年四回も実施している企業もあり、この場合幹部を初めとして社員の在庫管理に対する意識はかなり向上します。
然し、在庫のチェック方法がかなりいい加減な事例も体験しました。すなわち:
① 小物類では、ある程度数えた後、「大体1/3数えたから、3倍すれば良い」と言が如く、類推計算で在庫を記録してしまう。更に倉庫に山積みの場合、途中から中が見えないとして、推測してしまう(日常の入出庫を正確にし、各在庫に符号をつけていれば管理可能だが)。
② 屋外に野積の在庫(石炭、鉱石、砂、砂利等)に対しては、目分量で何トンと
認定してしまう。傾斜面を極力直線的にしておけば容易に計算でき、入出庫の差と
照合すれば、高精度の在庫管理は可能なることを教え,実施させるべきであろう。
③ 工程内在庫:ややもすると軽視しがちであるが、この点検も重要である。金型等
は専門の担当者が製作、管理するので問題は少ないと見られるが、治工具等はライン作業者が管理する場合が多く、熟練していない作業者、性格的にいい加減な作業者、協調性不足の作業者達により廃品を多く出し、在庫管理以前の問題を惹起する
こともあるので、発生源に戻ってチェックし、指導調整が必要になります。
以上在庫管理の専門家から見れば、極めて初歩的と思われそうですが、経験上若干
述べました。上記に該当する事例が少ないことを祈ります。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
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