2017年 9月の記事一覧
前回「村八分」について記したが、今でも日本の若者の間では「KYはダメだよ!」との言葉がある由。KYとは空気を読めない、即ち周囲への気遣いがないとか、自分勝手との意味で、周囲に同調しなければ仲間外れにされる点、“村八分”とも言える訳で、自己中心主義の中国人は殆ど該当してしまう。世界的に見れば、むしろ日本人の方が特殊であり、中国人の国民性はアメリカを初めとして多くの国々と類似している。今日は特に中米両国の類似性を紹介しましょう。
1、 力の信奉者である。日本は有史以来、軍事力に依拠していた期間は中国等より遥かに短いが、現代に於いても中国、アメリカ両国は軍事力優先主義である。アメリカには大人の人口数より多い3億もの拳銃が社会に出回っているが、アメリカ程ではないにしても中国でも大量の武器が民間に存在する。統計がないだけであるが、源流は以前殆どの企業や団体には民兵組織があり、その中には武装部があったが、その後管理状況が低下して、天安門事件の折には3万余の武器が軍からさえ流出した程である。自分の身は自分で守る意識が強いのも類似。
2、政治体制だけは中米間で大きな相違があるが、それ以外では日本等より遥かに大きな自由があり、結果として経済格差の大きさが突出しており、アメリカ並みの大富豪も沢山いる。個人家庭での使用人の数も日本では僅かであるが、今では中国の富裕層は自宅での使用人雇用は極普通のことになっている。
3、自己責任主義であり、社会的福祉体制には政府も余り注力せず、医療保険を含む社会保険も日本や西欧諸国の様には普及しておらず、アメリカに類似している。おまけに儒教精神を政府が利用し老父母は子が面倒をみるのは当然で、孝養の道としている。
4、約束事を守るかどうかは自己都合次第という点も米中両国は類似している。軍事経済両面で脆弱だった時代にはアメリカ帝国主義反対を唱えており、日中国交回復時の共同声明や平和友好条約では覇権主義反対に同意していたが、今では南シナ海や東シナ海で風波を起こし始めており、少数民族の独立も支持されず、抑圧されるようになった。資本家など富裕層は攻撃される立場から擁護され又は政界と癒着する立場に変わってきている。
5、環境問題に取り組む姿勢や市民意識も米中類似しており、日本や西欧諸国程熱心ではない。中国の汚染した空気は、偏西風に乗って日本にも来ることがあり、PM2.5指数としても再三報道されている通り。日本並みになるのは何時の事か予想もつかない。
6. 以上の他に音楽で言えば短調好みである日本人とは異なり、長調好みで性陽気な傾向等中米両国民は類似しており、色も原色好みであり中米共通点と言えるでしょう。
漢字、服装、建物等古代に於いて中国からの伝来のモノが、現代に至るまで日本の文化に大きな影響を与えており人種的にも類似している為、日中両国は類似していると錯覚に陥る人達が多いが、精神文明に於いては中米の方がより類似していると言えよう。多民族
国家であり、大陸国家でもあるとの環境の類似点が、より大きな影響を与えていることに留意が必要でしょう。
お願い:私の当ブログに対し、ご意見やご異論があればご遠慮なくお寄せ下さい。
出来れば一般的メールにてお願い致します。
Mail add : knhr-yana@jcom.home.ne.jp
URL : https://www.consultant-blog.com/yanagizawa
中国(人)とは何ぞや? 歴史家でなくとも、日本は古代に於いて多くの文化が中国や朝鮮半島から伝来したことは誰でも知っている。人種的にも生粋の縄文人以上に渡来人が沢山あり、混血して主要日本人を形成して来た為、見かけ上もほとんど判別つかない程である。外(国)人と言う時、無意識的だが、その範疇に中国人や韓国人を含めていない。これは中国でも同様であり、類似点が多いご近所と勝手に思い込み、むしろ相互理解を妨げている。
1、 少し考えれば誰でも分かることだが、「生きとし生けるもの、全て環境から多大な影響を受ける」は多くの動物や植物では理解しているが、我々人類も同様であることは普段考えず、国家民族間の相互理解の妨げになっている。特に大きな相違点を生み出す要素は大陸性国家民族か、海洋性国家民族かということである。
2、 大陸性国家に於いては、特別に大きな城壁でも作らない限り容易に越境が可能であり、紛争の原因になり易く、歴史上数限りなく民族紛争や戦争が発生した。日本の如き島国ではこれらの頻度は遥かに少なく、これ等が現代の国民性、民族性にも多大なる影響を与えている。オーストラリア、ニュージランド、イギリス、台湾等多くの島嶼国家や地域では日本人同様、見知らぬ人達にも親切で、犯罪も少なく、性善説に近い人達が多いことになり、旅行愛好者なら自己体験としても実感できるのではないだろうか?又周囲の目を気にしながら生きることも習慣化した。但し最近になり、宗教、人種の異なる移民の増加により変質している点も見逃せない。
3、 以前にも紹介したが、次のような中国の状況を日本と比較してみれば、より容易に理解できるでしょう。中流以上の団地では、その入り口に守衛所があり、建屋の一階入り口は暗証番号を押さなければ入れず、個々の住居入り口の扉が二重になっていることが多い。ものを盗むのは悪事だが、盗まれるのはもっと悪い。人に騙されるのは、だます以上に悪い。路上で困っている人を見かけても不用意に助けようとしてはならない、嫌疑をかけられる恐れがある。交通事故などに遭遇しても見知らぬ人が被害者なら、笑って見て居られる。役割分担や配慮すべき事項等相談すると、先ずは自分の願望や要求を主張する。この様な相違点は古代からの環境から生み出され後天的遺伝となったもので、容易には変えられない。
4、 一方「村八分」は日本でも現在殆ど聞かれなくなったが、芸能人や代議士などが個人的な男女関係等を週刊誌で報じられ、職を解かれたり仲間外れにされたりすることは、類似状況であり、日本社会の閉鎖性ともいえる。中国語では「全村絶交」というが、言葉としては理解できても、実態としては考えられない由。何処に居ても200㎞未満で海に到達してしまう日本と、逃げようと思えば何千キロも離れたところに行ける中国とでは、社会通念が大きく異なる。
5、 中国や韓国では、贈収賄や業務横領など大変多いが、世界的教訓である「権力は腐敗し易い」ことに加えて、民族性に起因することでもある。即ち周囲の不特定多数は信用がならず、一族郎党や同郷の士、同窓生等特定の縁故者を過度に重要視し、便宜を計り合うことになる。仮に日本の常識などで付き合い交流すれば、「冷たい奴だ」と見做され、支持されなくなるであろう。不幸なことに中国では反主流派だと犯罪にされ、韓国では大統領にまで登りつめても、政策の失敗があるか、政権末期には犯罪者にされてしまうことになる。
中国は世界中に孔子学院を増やし続けているが、中国社会自体が孔子の教えを率先垂範しないかぎり、本当の支持を得ることは、極めて難しいであろう。
お願い:私の当ブログに対し、ご意見やご異論があればご遠慮なくお寄せ下さい。
出来れば一般的メールにてお願い致します。
Mail add : knhr-yana@jcom.home.ne.jp
URL : https://www.consultant-blog.com/yanagizawa
中国や韓国は事ある毎に日本に対し、「積年の恨みがある」とか「日本は歴史を教訓としてない」と非難するが、それは主として政府当局やそれを支持する知識人であり、映画やテレビドラマ制作、展示物、学校教育などを通じて執拗に虚実織り交ぜて、“啓蒙運動”としている為、多くの善良な人達も大きな影響を受けている。公平に見れば彼らの言う歴史を教訓とせよとの主張は二重基準であり、実態はリベンジを果たしたいとの願望に過ぎない。
1、 例えばチンギスカンに代表されるモンゴル族には、広範囲な地域で虐殺され最後には国を乗っ取られたが、今なお彼らを英雄として祀ることには特段異論もなく、モンゴル族は国家構成の一民族とする一方で、鎌倉時代後期の文永弘安の役と呼ばれる蒙古襲来に就いては全く加害者意識を持たず、「我々(漢民族)はもっとひどい被害者で、最後にはモンゴル族に国を乗っ取られた」と、中国の知識人は宣(のたまわ)ったほどである。前にも紹介したが、漢民族が支配する中国ではモンゴル族は少数民族であり、内モンゴルが建前は自治区だが、移民によりモンゴル族は二割に満たず、外モンゴルは独立国だが人口も少なく貧しいから、今更何の恨みもないと云う。
2、 一方で日本は、敗戦国なのに中国より経済面のみならず科学技術、芸術文化、モラルなどレベルが高く、我慢がならない、というのが本音である。特に中国は終戦四年後に内戦を経て成立した為、戦勝国の気分にもなれず、一方では戦後の日本の歩みに対して非難できる要素もほとんどないため、脚色してでも戦前の日本の“蛮行”をあの手この手で作り上げ非難し続けたいのが本音である。中国には「抗日戦争記念館」が二百もあると言われるが、実際はその十倍はありそうである。1972年2月寒い天津で「屍骨坑(しこつこう)」に案内されたことがあるが、強制労働に駆り立てられた中国人青年男子が抵抗した為殺害され道路近くの畑の中に埋められたものだとの説明を受けた。真偽のほどは不明と思ったが、「我々の時代以降は二度とないから、安心してくれ」と言って、早々に引き上げた「寒い記憶」がある。この様な規模の保存展示物は各地に無数にある由だった。
3、 歴史を教訓とすることはどんな国家、民族にとっても大切なことであるが、政権寄りの中国人や韓国人の“教訓”は、日本人には理解できないものであろう。即ち日中国交回復時の共同声明では、日中両国いずれも覇権主義に反対することで合意したことになっているが、これはあくまでも建前であり、日本が防衛力や影響力を強化、拡充することには反対だが、中国にとっては必要なこととしている。冒頭で二重基準であると説明した所以である。簡単に言えば中国の軍事力は強ければ強い程良いことであり、南シナ海も東シナ海も中国の監理影響下に置くべきだと云うのが本音である。
4、 江沢民が以前アメリカ大統領に向かって言い、習近平も同様に言っているが、太平洋を東西に二分割し中米両国で支配管理しようではないかと云うのは本音である。対日政策だけでなく西洋諸国やオーストラリアに対しても、あれ程反対していた租界地とも言える99年もの長期的租借を港湾等に於いて実施し始めている。欧米諸国が昔実施した植民地主義を真似しているが、長期的には必ず失敗することは学んでいないように見える、又日本が海洋国家であるにも関わらず、大陸国家でもあらんとして失敗したことも残念ながら学んでいないように見える。
お願い:私の当ブログに対し、ご意見やご異論があればご遠慮なくお寄せ下さい。
出来れば一般的メールにてお願い致します。
Mail add : knhr-yana@jcom.home.ne.jp
URL : https://www.consultant-blog.com/yanagizawa