2015年 8月の記事一覧
8月14日には予定通り首相談話が発表されました。安倍首相の基本的政治姿勢である「地球儀を俯瞰する」や「戦後レジームからの脱却」が色濃く反映されている点が、従来の村山談話や河野談話にない特徴であります。即ち、全世界的な視野で語っている点、戦後生まれの人達には謝罪の宿命を負わせず、未来志向的に歴史を教訓として積極的平和主義を貫いている点です。各方面に配慮し、欲張った為総花的になってしまった点は止むを得ないと思われる。どんな談話を出そうと中国や韓国からはケチを付けられると予想していたが、案の定との感がします。一方欧米や多くのアジア諸国の反応は好意的なものでした。どんな談話を出そうと中韓両国からは評価されない理由を改めて想起してみましょう。両国の政府首脳やそれを支える人達の考えや感情を考慮すれば、単純明快です。
1.日本の敗戦時には、中華人民共和国は存在せず戦勝国だったのは蒋介石をトップとする中華民国だったこと、韓国は日本に併合されていたので、やはり戦勝国ではなく、日本の支配から解放されたとしか言えず、両国共戦勝国気分になれないこと。
2、日本は間違いなく、アメリカをトップとする連合国に敗戦したが、日本人の懸命な努力により戦後20年足らずでオリンピックを開催し、戦後25年にはアメリカに次ぐ経済大国となったこと。その後更に20年余経済成長を続け、その後もバブルが弾けたとは言え経済大国の立場を維持し続け文化的レベル、社会的モラルの高さを維持している。斯様な情況は中韓両国共一番我慢がならない点であり、戦勝国の気分になれないもう一つの原因であるが、公然と非難し得ない為、強いコンプレックスを抱いている。
3、従い、朴大統領の「日本には千年の恨みがある」との言葉になり、今頃になって中国新華社 通信が唐突に、天皇に謝罪を求める報道をする様な現象となっている。何度も指摘しているが、以上の如き状況は中国人、韓国人全体から見ればごく一部の人達であるが、政権を握っているのが彼等だと言う点が残念である。多くの中国人や韓国人は現在の 日本が良い所であり、日本人が善良で優しい人達で、日本品の品質が良いのであれば、それで良いとしている点です。(注:千年の恨みとは広開土王碑文に記載の4世紀末倭軍が新羅のみならず高句麗まで侵攻したことや、663年の白村江の戦い、秀吉の朝鮮出兵まで含めている)
4、首相談話は全世界と日本国内全てに向かっての談話であるが、今後中韓両国首脳との会談もあると思われるが、その時は是非とも「褒め殺し」の極意を活用して貰いたいものである。彼等の本音がコンプレックスであり、嫉妬心であり、何とかして日本(特に政府首脳)に対して何時までも平身低頭で謝罪させ、贖罪意識を持たせたいのであるが、その意に添う訳にはいかない。やはり「褒め殺し」が最善の策であろう。日本の小中学の歴史教育では、古代文化の殆どが中国や半島から到来したことを記している事を大いに強調すべきであろう。更に現代史に於いては、国防問題や安全保障面では、政策や法制のみならず、学校教育や社会教育でも、大いに中韓両国に学びたいと伝えるべきでしょう。日本が再び軍国主義の道を歩もうとしているとか、右傾化しているとの非難中傷は出来なくなるであろう。
5、歴史認識問題は、どんな国や民族にとっても「論より証拠」、政治の政策や社会的風潮の実態がどうであるかが、決定的に重要であり、大いに強調されるべきでしょう。更にどんな民族、国々にも自尊心があり、それを尊重し合うことも歴史的教訓であろう。
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柳沢経歴:以前のURL表記にミスあり、下記にてよろしく。
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一週間後の14日には首相談話が出されるとのことであるが、どのような内容であれ、中国(韓国も)及び一部の日本人からは批判されるでしょう。所詮談話内容にはあまり関係ないのです。何故なら既に何度か指摘したように、彼らは日本の自由民主体制のレベル、日米同盟の維持強化、日本の経済・文化・モラルレベルの高さに反感を有しているからです(正しくは嫉妬心)。
1. 前にも紹介した如く、殺戮の限りを尽くし、国を乗っ取ったジンギスカンやそのモンゴル人後継者を英雄として今なお祀り上げるのは許容されるが、特段英雄視されていないが合祀されていると言うだけで、政府首脳の靖国神社参拝は許せないと言う主張と裏腹の関係にあります。
2. 中国には国の統治機構として共産党があり、党員は8,000万余であるが、党員になる為には必死に勉強するが、若手の地方党幹部は「今時共産主義を心底信じている者など殆どいないが、日本の如く自由民主主義を認めたら、国は大乱状態になるのは必至である。ご存知の如く厳しい規制があるにも拘わらず、中国では好き勝手に振る舞う者達が多過ぎる。中国の民主化はまだかなり先である」と言ったが、核心を衝いた発言である。大多数の中国人は自由民主主義に憧れているが、自由民主主義にはそれなりに責任が伴うことは知りたくないのだ。
3. 歴史的観点より、日本は中国の孫弟子的な存在であるべきで、 むしろ中国の援助、指導、配慮で生存して欲しいが、事実はまるで逆であり、ひどいコンプレックスがあるが、公言できない。15年前、黄土高原へのODA援助の看板設置に恥ずかしいと言われた事と相通ずる。昔の抗日戦争でアメリカは中国を援助(国民党軍を通じてであるが)した関係があり、むしろ中米関係を強化して、あらゆる面で日本を抑え込みたいが、これも夢物語であり、コンプレックスの一つとなっている。
4. 南シナ海のみならず、東シナ海も中国が支配し、中国の意向に反しない限り航海の自由も 保証しよう、と言うのが中国当局の本音であり、日米や東南アジア諸国が協力して中国の海洋進出を牽制しようとするのは許せない、と言うのが本音である。最後は力次第と信じ、自己の 方針に従い実行あるのみとしている。
5. 昔非武装中立を唱え、或いは日米同盟に反対していた日本国内の政治勢力やマスコミは、 最近中国問題を語ることが少なくなった。口を開けばほとんど中国の主張類似になってしまう。彼らはかって社会主義諸国は平和勢力であり、人民は平等で搾取がないと信じていた。アメリカや日米同盟に反対するのは“正義の闘争”と叫んでいたが、あたかも催眠術にかかった如くその余韻を今に残しており、そうであることはどうしても認めたくない。一方中国の経済、社会問題を論じ又は報道すると、昔憧れた様な現象が少なくなり、否定的側面が多くなったことに瞑目する他ないからであろう。中国貿易に30年以上従事したある男と10年余、メールのやり取りで議論したが、彼は中国の体制は300年近く続くと主張していた(実証的でない為、やり取りは中止したが)。
日中(韓国も)関係が、今後どうなろうと、お互い消滅することもなければ引っ越しする訳にもいかない。やはりより好ましい関係を築く努力を不断に続けるべきでしょう。中国や韓国との外交の要点は「褒め殺し」、 一方日本の平和な状態が阻害されない為には、抑止力の絶え間ない整備と関係諸国との協力関係の強化以外方法はないでしょう。
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