2014年 7月の記事一覧
中国武漢は古代には楚国であるが、古くから漢民族の世界の臍とも言うべき位置にあり、巨大都市に変貌しているが、意外にも日本企業の進出はあまり多くない。私は1966年5月に広州交易会から北京に戻る際に初めて訪問した。武漢大学に納入した電子顕微鏡の据付調整が完了し検収への売手代表として立ち会うためであった。当時は「工農兵学商」と言う身分格差があり、メーカー派遣の若い納入技術者は「工」の身分で東湖西南部湖畔にあった毛沢東等国のVIP専用宿舎に宿泊していた。訪問すると専属の警護兵から敬礼を受けたが私は「商」の身分とのことで、漢口地区の古い木造の勝利飯店への宿泊となった。扨て、武漢の主な寺院だが:
帰元寺:漢陽区にあり、亀山南路の西南部十字路の鸚鵡大道を1㎞弱南下し翠微路を右折し4-500m進んだ突当りにあり、1658年創建の武漢の代表的な寺院である。当寺の500羅漢は私が各地で見た中では最も保存状態が良く、何度も参観した。羅漢像の中には自分そっくりのが必ず一つはあるはずと言われたが発見できなかった。
長春観:大東門にある。武昌駅の北方1㎞強の中山路と武珞路との立体交差点の東北側である。JICAの林業分野の援助プロジェクトの管理面を担当していた時以来、武漢での宿舎がこの近辺だった関係上、何度も参拝しお布施もした。12世紀創建の由緒ある道教の寺院であるが、女性を含めて修業中の若い道士達が沢山いるが、目下リホームの最中である。2年前参拝した時は何故か果物や菓子類を配布しており私も頂くこととなった。
宝通禅寺:洪山塔を背にしてその南側の武珞路沿いにある。5世紀の創建と伝えられ(日本では倭王武と言われた雄略天皇の時代)、大晦日には除夜の鐘を撞かせてくれるので、1998年の大晦日には撞かせて頂いた。禅寺であるので、日本的風格との共通する静寂を感じさせる寺院だった。今も鐘撞きは可能だろうか。
大連、旅順地区では開発区北側に遼東半島最高峰の大黒山(海抜663mだが)中腹には石鼓寺があり、西側の窪地には朝暘寺があり、東南アジア風の美しい寺院である為、何度も参観したが、残念ながら鐘を撞けるのは僧侶のみとのことだった。当地区では何と言っても旅順市の東北郊外の山中にある横山寺がお奨めポイントです。100年余前の創建で更に2004年に大々的に修繕され、遼寧最大の仏教文化聖地と言われるだけあって、その壮麗さは見事の一語に尽きよう(2008年に参観)。
寧夏回族自治区:あまり外国人が行かない自治区北端の石嘴山に2002-4年の2年間仕事の関係で滞在したが、7-8割がイスラム教徒である地域である。印象的なことが2点あるので、特記するものです。当地のイスラム教徒は、豚肉に使用したかも知れない食器を受け付けない程厳格な信者もいれば、平気で酒を飲むものまでおり中東とは様相がことなる。寺院も参観したが平凡であった。一方キリスト教の教会もあったが、親しいタクシー運転手の勧めで2005年短期訪問の折参観した。街中と異なり清掃が行き届いており、寄付金の明細だけでなく、その使用明細まで壁に張り出されていた。長年中国各地に住んで、寄付金の使用明細の公表されているのを見たのは初めてで、驚いた次第である。
以上
お願い:私のブログに対し、ご意見やご異論、ご遠慮なくお寄せください。
「参考になるとか役に立つ」とのことでしたら、お知り合いにもお奨め下さい。
柳沢経歴:以前のURL表記にミスあり、下記にてよろしく。
https://www.consultant-blog.com/yanagizawa/
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上海に何度も来ている日本人でも意外に参観していないところで、お奨めポイントがあります。モナリザより美しい仏像のある玉佛寺と上海南駅近くにある上海植物園です。この植物園内には江戸時代の大名屋敷を彷彿させる庭もありますが、テーマから外れるので此処ではこれ以上の紹介はしません。
上海玉佛寺:中山北路に近く、江守路の長寿路との交差する地点より南方2-300mの西側にあります(普陀区内)。玉佛はこの寺の奥の方の2階にありますが、約200年前にミャンマーより伝えられたと言われ、高さ1.5m程度の座像ですがモデルは ミャンマーの15-6歳の乙女ではないかとのことです。やや恥ずかしそうに微笑んでいる表情は、正面より見た後斜め横より見ると微妙に変わります。
何度も上海を訪問したことがあり、「上海にはあまり見るべきものがない」と言う人を沢山案内しましたが、全ての人が感激しています。上海在住で未だ参観していない方には特にお奨め致します。尚、当寺には仏教関係の学校もあるようです。
静安寺:南京西路にあり数年前から全面的な改築工事が始まりましたが、完工したでしょうか?よく利用した静安ヒルトンホテルに近い為、何度も参観しましたが、ウソか本当か分からぬが、三世紀西域の僧侶の創建と伝えられており一種独特の雰囲気があったと記憶しています。
龍華寺:旧市内西南部の徐匯区の龍華烈士陵の東南部にあり、南側の道路の更に南側には遠方からでも見える龍華塔があります。3世紀の三国時代に呉の孫権が母親への報恩の気持ちを表す為創建したと伝えられています。入ってすぐ右側(東側)に鐘楼があり、有料ではあるが鐘を撞くことができるので、除夜の鐘を撞くことを含め何度も参拝しました。中国式精進料理もあります。
次に一度だけの参観でしたが、中国では想像できなかった日本での風俗習慣そっくりの経験をした広東省深圳市での体験と見聞を紹介しましょう。2012年4月1日より深圳宝安区の友人宅に久々に訪問し、滞在したが、清明節の時期でもあり4月4日に寺参りに行くと言うので付き合った。場所は宝安国際空港近くであった。空港より約6㎞東北方向にある鳳凰山風景地区内の山腹に所在する龍皇廟です。山麓には大きな駐車場があり、其処に車を停めて1㎞以上もある山道を登って行ったのですが、道幅は10m程度あり舗装もされているが、参拝する人々は膨大な数で上り下り共に切れ目なく続いていました。日本に於ける正月早々の神社への初詣でそっくりであり、以前に体験した疑似のお札を燃やし献花する清明節の墓参り(掃墓)とは全く異なり、日本の初詣そっくりでびっくりした次第です。廟への参拝は警備員により100人程度ずつに区切られで実施、又廟の前には広々とした広場や池、展望台等が配置されていました、山の中腹にある為眺めも良く、殆どの中国人は家族や友人達とグループで来ており、ピクニック気分での参拝の様に見えた次第です。
中国に於ける宗教活動は年々活発になっていますが、仏教や道教など伝統的活動には一切制限はないように見える一方、キリスト教は家庭協会(実情は伝統的教会でなく職場や集会所を利用した礼拝活動)が主流であり、当局よりかなり警戒されている様子、又イスラム教は地域により様相を異にしていると思われます。
次に武漢、大連、寧夏での様子を紹介します。
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