完璧な経営計画書を作っても業績が上がるかどうかはわかりません。数値の羅列だけでは意味がないです。綺麗に仕上がった経営計画書や事業改善計画書からは未来が見えてきません。

素晴らしいものを作ったのに1年で挫折。何度作っても思い通りに行かないと悩まれている方も多いと思います。

まず経営計画書のあり方・考え方を見直す必要があると思います。作ることに重点を置くのではなく、成果・結果が出るように作ることが大事です。

そうするとまずは、経営幹部や役員だけ、あるいは社長だけで作ったものでは会社は動きません。社員の方を上手に巻き込む必要があります。有志の方を募集し、PTメンバーを編成することから始めることが大切です。

その上で今回の経営計画書の作成の意図や目的を伝えます。机上の空論にならないように各現場からの意見を聞きながら、実現可能な数値や予測を組み立てることを理解してもらいます。

当然、通常業務以外に余分な仕事が発生しますので、負担は重くなります。しかし、会社の将来を考える大切な時間であり、かつ経験を積むことができますので出来る限り協力を会社側がお願いするのが良いです。

実は経営計画書の数値作りはそんなに難しいものではないです。難しいのは、その計画書の数値を達成させるための手段であったり方法論です。数字は書かれていてもどうやって具体的に進めて行くのかは書かれていません。書かれていても希望論です。

それを補うために、精緻なアクションプランが大事になってきます。実践項目や課題に日付と担当部署・担当者、重要度を入れて毎月チェック・確認して行きます。

それでもまだ甘いです。このアクションプランというのは、1回作れば期末までそのままということはないです。課題が見つかれば、どんどん足して行きます。最初に作成したものがどこへ行ったのかと思うくらい修正の繰り返しです。数値についても実際事業運営を行っていると不備な点が見つかってきます。そうすると数値自体も見直しが必要となってきます。

後大事なのは、推進役です。このPT会議を進めて行く司会進行役の方です。おそらく、この方の力で経営計画書の内容や結果は決まって来ると思います。それくらい重要な役割です。

最低月2回くらいはこのPT会議を行いながら、経営計画書を作り、実践に移さないといけません。通常業務の合間を見ながらでも検討して行くことが大事です。

そうすると最終的には経営計画書づくりではなく、経営改善・改革の推進を行っていることになります。書面に落とすことよりも実際の現場改善の方が大切だということがわかってきます。

計画書は後付けにしか過ぎません。1カ月もすると書き換えが必要になってきたり、予測通りには行かないからです。それに経営計画書で未来を予測しようと思ってもなかなか当たらない時代になったと思います。

経営計画書を作ることが大事なのではなく、会社を変えることが大事なはずです。そのためにはどういう形で進めるのが良いかをもう一度考え直す必要があります。

綺麗な計画書よりも成果・結果を出すことに重点を置く方が大切だと思います。

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