給与というよりも人件費比率は、大手チェーン店の方が低いです。総額の人件費の売上高あるいは粗利高に対する比率は低いと思います。

サービス業において一番負担の大きいのが人件費です。利益の額に応じて人件費を適正化させることが大事です。そのため企業規模が大きくなればなるほど、この人件費のコントロールが大事になってきます。

個々の役職別の給与は、その企業・店の考え方があるため何とも言えません。しかし最近では、個人店の方がやや高い傾向にあります。募集採用時に高給与を謳っていないと入って来ないからとか、従来の給与体系のままであるとか、評価制度や賃金テーブルがないからというような理由で見直しをされていないというのが実情のようです。

一方、大手企業などでは役職数も多く、上を目指すような仕組みになっています。最初から高給与というのではなく、ある程度の役職に付かないと希望するような給与にならないという厳しいシステムになりつつあるようです。

だから逆転現象が起こっているみたいです。決して、大手企業がシビアになっているというのではなく、能力と給与を一致させるようなシステムの導入が進んできた結果だと思います。

逆に個人店や規模の小さな企業は見直しが進んでおられず、社長の判断で昇給・昇格ということがまだ続いているようです。細かな仕組みを作ったとしても運用することが難しいというのもあると思います。

それと大きな違いは、大手企業では降級・降格人事というのが普通にあります。ところが中小企業では、人情がからみそのようなことは実際できないようです。
下がることはなくて上がることはあるという仕組みを踏襲されている感じです。この仕組みでは人件費は徐々に上がってしまいます。

人情味のある良い会社というのも一つの特徴ですが、給与に関してはどこかで見直して行く必要があると思います。モチベーションを上げる仕組み、人が成長する仕組みを作って行かないと大手企業に人材が流れて行きます。

どんな素晴らしい会社だと言っても、最後には給与体系で評価されます。どのような給与体系なのか、それが会社の現実を現わしています。

給与に関しては規模が小さくても、少しでも夢の見える形に変えて行くことが大切なような気がします。

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