「基礎力のない人を採用しても大丈夫でしょうか?」という質問がよくあります。しかし、中小企業では基礎力が付いている人の方が少ないと思います。どんな人が入って来たとしても育てることが大事です。後は、社長の判断次第、会社の受け入れ態勢次第だと思います。

ところがこの基礎体力、外部研修ではなかなか身に付かないです。話を聞くだけ、ほんの数日の研修を受けても大きく変わることはないです。受け入れた企業が育ててあげない限り、何の変化も起きないです。

外の研修へ出してみると、変わるのではないかと思われ、各種研修を検討されますが、正直そんなに甘くないです。研修参加における効果は2~3日、長くて1週間と言われます。参加している時は気持ちが高揚し、やる気が出てきます。よし、これを会社へ帰ってもやってやろうという気持ちでいっぱいですが、いざ会社へ戻ってみるとなかなか机上の勉強とは違い、学んだことが活かせないということが多いです。

外部研修の上手な活用方法は、ある程度力のある方、参加することによって成長が見込める方に参加を促すことです。研修会の案内などを社内で公表されて、自分から参加してみたいと思う人でないと、成果は上がらないでしょう。

伸びそうな人はどんどん外へ出て行って他流試合を経験することで、成長スピードが速くなります。そのような方に研修費用をかけられた方が良いのではと思います。

一方、基礎力ですが、社内での教育係が必要です。適任者がいないので外部で鍛えて欲しいという思いがあるかもしれませんが、この状況を変えない限り人が育つ会社にならないのではと思います。

結局、教育係がいないのであれば、社長自らが教えるか、幹部が教えるしかないです。中小企業では、教育システムや教育制度と言ったものはないです。現場の仕事を通じて教えて行くしかないです。

ある一定のレベルまでは外部研修を活用して育ってもらって、そこから先は個々の能力を社内で発揮し欲しいという希望があると思いますが、基礎部分は会社が教えて行くことが大切です。時間はかかるかもしれませんが、それを徐々に短くし、短期間で習得できるようにすることが会社の力につながります。

研修で期待するもの、社内で行わなくてはならないものを見極めれてはと思います。

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