ファミリーレストランや回転ずしが全盛の時代、多くの専門店が苦戦しています。路線は低価格です。安く提供することが一番の魅力で、入りやすい店を作られています。

専門店は昔と同じ商売で、大きくメニューも価格も変えておられません。ところが徐々に客数が減っています。大手チェーン店の低価格業態に取られている感じです。

専門店は同じように低価格路線を検討した方が良いのか迷うところです。例えば、昔、ラーメン業界で業界一安い価格で店舗展開されているところがありました。ところが最初は勢いが良かったですが、最終的には経営が厳しくなったようです。現在も低価格で展開されているところがありますが、一般的なラーメンの価格で支持され繁盛されているお店がたくさんあります。

このことから言えるのは、価格だけが選択基準ではないということです。お客様はある程度の予算はありますが、低価格だけを支持されているのではなく、他の要素でも判断されています。

もっと自信をもって自店の商品をアピールされても良いのではと思います。ただし注意点があります。大手チェーン店とは何が違うのか、それをお客様が言葉にして言えるようなくらいのものが欲しいです。

その違いが差別化要素であったり、オンリーワンづくりのヒントになります。大手のように販促費をかけて集客を図ることはできません。日々の営業努力の中で、客数というよりもファン客を増やしていかなくてはなりません。よりお客様に密着した商売ができるかどうかだと思います。

客層もファミリーや若い人を獲得することが難しければ、年配の方が対象となります。でも年配の方の方が金銭的に余裕があるのも事実です。そのような方が何度も利用していただけるような店づくりが大事です。

客層が絞られるとマーケティング上不利になります。それを防ぐには利用動機を増やすことです。ランチにディナーだけでなく、冠婚葬祭、忘新年会、同窓会やその他各種会合や集まりなど、何でも受け入れることができればマーケットは広がります。

こんなこともできますよとかやっていますよという告知が必要です。いろんな使い方が出来る店なんだとか、やりたいことができるように企画してくれるんだと思われると贔屓にしてくれます。

決まった営業時間で、決まったメニュー提供しかしませんというのでは間口が広がりません。大手企業ができないような柔軟な企画ができることを特徴としないと勝てないように思います。

専門店が生き残って行くためには、利用動機をどうやって増やして行くかが鍵です。出前や宅配もお客様のニーズがあるのなら検討の余地有りです。

何でも良いので価格以外の部分で一歩前に出ない限り苦戦は続きます。いろんな使い方が出来る店が、地元で贔屓にされそうな気がします。

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