新製品を開発し生産した場合、従来のラインで生産可能であっても会社としては大きな負担とリスクと負うことになります。

受注生産だから在庫を持たなくて良いので大丈夫と思っていても、実はモノを作るにあたっての資材の調達コストおよび資材在庫のコストがかかります。

安易に、新製品の売上計画だけを立てているとキャッシュアウトが大きくなり資金繰りが厳しくなる可能性があります。

製品にもよりますが、生産期間が長かったり、納品までに時間がかかるとなると負担は大きくなります。

営業サイドでは、新製品を投入することによって売上の拡大ができ、会社に大きく貢献するのではという思いがあると思いますが、新製品を投入することによって違った意味合いで会社負担が大きくなることも想定すべきです。

作れば必ず計画通りに売れる、在庫がはけると言うことはあまりないです。新製品を投入する場合は売上計画だけでなく、新製品の在庫計画(製品在庫・仕掛在庫・資材在庫等)や販売計画、資金繰計画まで落とし込むことが必要です。すべてがリンクしているからです。

売れると思うから作るという発想だけでは、会社として認められない場合も出てきます。販売や売上だけでなく、それに関わるすべての諸条件をチェック・確認しておく必要があります。

営業サイドから出てきた素晴らしい案を潰したくはないです。何とか活かし、会社にプラスになるようにしたいです。そのためには、あらゆる角度から検討・作成した計画書をきっちりと作るべきです。それを叩き台にして、議論をしないと、明確な数字が見えてきません。

新製品の投入・販売は、順調に売れたとしても目に見えない部分で負担やリスクが大きくなることがあります。その負担やリスクを会社が受容出来る状態であるかどうかも判断の基準となります。


仕入商品であっても同じです。実際に倉庫に在庫を抱えなかっても販売して回収するまでにはタイムラグがあります。このタイムラグが資金繰りを苦しくします。

モノは回っていてもお金が回っていない状態が会社にとっては一番危険な状態です。

新製品を投入される場合は、負担とリスクの検証が大切なような気がします。

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