常に空きスペースがないように売場を作るようにと教えられました。売場づくりの教科書にもおそらくそのように書かれていると思います。

売場は効率重視です。スペースの空きが出来るとその分、チャンスロスを起こし、効率が悪くなると考えられています。

しかし、お客様から見るとどうでしょうか?
定番商品がびっしりと並んでいるのも良いですが、非定番の売場の方に目が行ったり、魅力的に感じられる場合があります。

特に最近では、食品スーパーなどでの売場づくりや商品陳列の精度が上がっているため、余計に非定番の売場が気になります。

例えば、生鮮野菜コーナーですが、概ね単品ごとに陳列場所が決まっています。無くなれば補充の繰り返しです。季節野菜もありますが、ほぼ年中売場構成は大きく変わらないようになっています。

だから定番化できない無農薬・有機野菜などは敬遠される傾向が強いそうです。
そういう商品があれば、他店との差別化になったり、現状の商圏範囲を広げることも可能なのですが、それよりもロスや効率が優先されています。

そのため、同一地域の食品スーパーでは、扱っている商品はほぼ同じで、後は価格差のみの違いというイメージを持たれる可能性があります。

小さな店では無理かもしれませんが、大型店舗なら数坪の売場を非定番の売場とすることも可能ではと思います。天候や商品の出来で入荷状況を正確にお客様に伝えることができない売場があっても良いのではないでしょうか?

チラシに掲載されたお買い得品をゲットできることも魅力ですが、いつ入荷するか予測できない本物商品を手にする喜びもあると思います。

成熟化し、精度が増せば増すほど、この非定番の売場づくりが大切なような気がします。当たり前ではなく、変化を付ける、目先を変える戦略が大事になってきます。

教科書には載っていない、非定番の売場づくりとその運営の仕方にこそ、これからのマーケィング戦略が潜んでいそうです。

魅力という意味合いも時代と共に変化し、それに対応して行くことが大切だと思います。

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