ベテランのパートさんがおられ、その方のおかげで店が成り立っていたり、業績が上がっているお店をよくみます。本当によく仕事をされ、機転も抜群に利きます。任しておいて大丈夫といった感じです。

会社としては、店舗間のバランスを取るために、優秀な人の傍に、成長して欲しい人を付けます。優秀なスタッフだけを固めるという方法もありますが、その場合は大型の直営店などでそこで稼いだ方が得策だと考えられる場合でしょう。

普通は店舗ごとにバランスを取った配置にします。でも優秀なパート・アルバイトさんがいる店は人時売上高が高くなるのも事実です。ところがこの優秀なパートさんに社員として働きませんかと言うと良い返事をいただけません。

理由は、固定して勤めることができないというのが多いです。家庭の諸事情から自分が働ける時間に自由に仕事をさせて欲しいとおっしゃいます。決して、責任が重くなるとか、会社に勤めることが嫌だからというのではなく、個人的な事情があるようです。

だから、会社としても強く押せません。折角、今こんなに良い仕事をしてくれているのに、気分を害されても困ると判断されます。

一方このような優秀なパートさんがいる店に配属された店長や若手社員は、立場が微妙です。頑張ろうと思って来たのですが、すでに優秀な方がおられます。それも1年や2年で追いつきそうにないくらい優秀で、店長さんのレベルを超えるくらいの能力を持っています。

仕事になると、どうしても年上で、仕事ができるので、任せっ切りになったり、指示が出せなくなります。

ミーティングなどで、良いチームワークを発揮してくれれば良いのですが、お互いが牽制し合うようになると良くないです。

一つの方法は、小さい会社なら社長、もう少し大きい会社なら部長かマネージャーが行って交通整理をされてはと思います。

個々人の役割と期待していることを明確に伝えることです。同じ方向性を持って仕事をするのは当たり前ですが、家庭の事情や職場内での序列など複雑な要素が絡まって店が成り立っているのも事実です。

このような場合、上からの指示がないと、現場ではどうして良いのかわからないと思います。店長自らが、交通整理のために部長来て下さい、と言えば良いですが、それを言えるくらいならすでに解決しているはずです。

もごもごとしている状態が一番良くないです。
今の自分に期待されていることは何なのか、今後どのように業務遂行して欲しいのかを個別に伝えた上で、意味のあるミーティングを店長主催で開催すべきです。

実はできの悪い人を使うよりも出来の良い人を使う方が難しいということがわかると思います。でもそれを乗り越えないと良い店にはならないと思います。

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