「言った数字は絶対にやる!」
いつしかこんな神話が社内に出来上がっています。
会議では、「言った数字は、必ず期末までにやって下さい。」と念を押されます。
言われた方は、「はい」としか言いようがないです。

どこまで会社や上司との約束を守らなければならないのか不安になります。ところが上司の人たちを見ていると、きっちり期末には数字を揃えてきます。少々無理をされているように見える時もありますが、約束は守られます。

これが日本の会社のあり方だったように思います。若い時は右も左もわかりませんが、上司のやっていること、会社で暗黙のうちに決まっていることは守らないといけないという雰囲気がありました。

しかし、最近の若い人たちが予算に対して甘いのはなぜなのでしょうか?

実は、皆さん、同じことをおっしゃいます。「私たちの時は、電話を掛けまくって、1件でも受注しようと必死でした。すぐにお金に跳ね返ってくるからやるというのではなく、自分との約束に打ち勝つためです。それができないなら、何をやってもダメだろうと思っていました。そんな強い気持ちを持ってやっていたように思うのですが・・・」

私たちが間違っていたのでしょうか?
ふと、そんなことを思うことがあります。会社人で何が悪いと聞こえてきそうです。会社の中で良いプレッシャーを自分に与えて、訓練することが大事だと思います。

能力や技術よりも強い意志を持つことが大切です。それを養うには、自分との約束を絶対に守ることです。正直、きつい時もあると思います。無理や無茶をした経験がある方もおられると思います。でもその経験が今の自分を育ててくれたのだと思われても良いのではないでしょうか?

苦労はしたくない、言うと責任が発生するから黙っているでは、伸びないと思います。

中小企業は社長や幹部が決めた数字をやるだけです。
逆に、大手企業ほど、予算は自己申告されます。

理由は、大事な予算や数字を他人や会社に決められたくないというプライドがあるからです。言った数字については、責任を持ってやるという意志がそこには見えます。例え、予算や数字が下回ったとしても誰も指摘したり、叱ったりはしないでしょう。

また、この自己申告制が社内に浸透しているとすれば、皆が自分との競争に勝とうと良い刺激を受けます。周りの方から数字を達成するためのアドバイスも自分から積極的に聞くようになります。そうすると社内で急成長する若者がどんどん出てきます。それが会社の起爆剤となり業績が上向くきっかけになります。

こういう社風を自然と創り上げて行くことが大事だと思います。予算や数字になると下を向く社員を作らないように・・・

数字を意識し出したらもうすぐ一人前だ!というのもわかるような気がします。

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