昔は何%アップ、ダウンなどの数値の羅列で作成していたような気がします。それにどちらかと言えば、今後成長するだろうということを見込んでの計画です。悪く言えば数字遊びになっていたかもしれません。

しかし今は、将来に関する不確定要素が多くなっています。
売上は本当に行くのか?
経費の圧縮は計画通りできるのか?
賞与はどうするのか?
などなど・・・その局面においていろんなことが想定できます。

不確定要素の数が多くなると、計画自体、あらゆるパターンで出さないといけなくなります。

何かを所与のデータとして固定することが難しいというのは、
例えば、「売上=単価×数量」で表されますが、単価(客単価)も数量(客数)も今までのように前年の数値を当てはめるだけでは精度が低く、実際には2つの数値がどう変動するのか読み込む必要があります。

だから売上計画自体、何のために作るのか、なぜ必要なのかをはっきりさせることです。それと以前よりも1年後の計画と実績の差異が大きくなっているのも事実です。

また伸ばす計画だけでなく、縮小の計画も考えないといけません。無理して作った計画では意味がないです。実情に合わせて書き直すことです。

そうするとこの計画書、3か月ごとや半年ごとに書き直して行かないと実際の数値に近付きません。1度作成したならば1年後の成果を見ようでは、おそらく意味をなさないのでは?

もうひとつ大事なことは、売上計画は、目標数値として作成するだけでなく、戦略が折り込まれているかどうかが大事です。計画の前に経営戦略です。

一つの方向性を示し、そこから計画数値に落とし込む作業が必要です。数値の羅列になっている計画書では、発展・成長が見えてきません。

どう事業をデザインするのか?それが見えて来るような計画書が必要だと思います。

それと目的をはっきりさせること。社内のモチベーションを上げるための目標数値なのか、銀行への提出用なのか、今後の方向性を出すための資料なのか、会社の現状によって違ってくると思います。

数字遊びになっている計画書だけは作りたくないです。綺麗な数字が並んでいても実現できるかどうかわかりません。作者の自己満足で終わらないように、注意して下さい。