私が心掛けている教育指導のあり方があります。
テキストやレジュメを準備する際には、参加される方の役職よりもレベルの高いものをお持ちすることにしていす。

例えば課長職の方に、課長としてのあるべき論を語ってもあまり意味がないです。おそらく当の本人は、自分はまぁまぁできていると思っておられます。次の目標は何なのか、そのために自分は何をすれば良いのかを期待されています。

今の役職のあるべき姿は、いろんな場面で話を進めながら、実際は次の目標のためにどうするかが大事です。ほんの少し先を見せてあげることがコツです。

先が見えず、もうこれ以上昇進できないとなると離職者が出てきます。決して給与の問題ではないです。自分の将来が、この会社ではもうここまでなのかなぁと思った瞬間、モチベーションが下がります。

そうなると、何かつまらないなぁと感じます。

教育のコツは、少し先を見せながら教えることらしいです。今のことができていないからと言って、ガンガン叱って直そうとしても反発をくらうだけです。

だから上手な教え方は、今のことをどこまで少なく話すことができるかです。最初に将来のことについて語り、少し変化が見えてきたら、少しずつ今できていない部分の指摘・指導をすることです。

あるべき論を1時間も聞かされると窮屈になります。完璧なんてありえないのですが、完璧でないとダメだというような伝え方では聞く方がつらいです。

それと、目線を参加されている従業員の方々に合わせることです。これができていない勉強会・研修会に参加させていただくと、きついものを感じます。

理想論を語るのは良いですが、自社の現状に合わせて、どういうステップを踏めば良いかを話さないと現場は動きません。

教育はやる気を持ってもらうことが第一です。そこでスキルアップができるとは思わない方が良いと思います。スキルアップは、その話を聞いた当の本人の意識次第です。

意識を変えない限り、何も変わりません。そのために勉強会などがあると思います。

昇進昇格者がほど良い程度に毎年出ているのが理想的です。自分も、もう少し頑張ればあの方のようになれるんだというのを見せることが一番のような気がします。