どこまで聞き役に徹することができるか?

上司と部下の関係で面談を行うと、いつしか上司からの指導・指示に変わっています。できていない部分の指摘から始まり、なぜできないんだ!という話になります。

最初は話を聞くつもりだった上司の方も徐々にテンションが上がり、会社のルール、世の中のルールはこうだ!という話へと変わって行きます。

上司の方の言っていることは間違っていません。常識レベルの話をしているつもりです。しかし、話を聞く側になった部下の方の気持ちはどうでしょうか?

夜の飲み会でも同じことが起こっています。「今日は私が出すから、気を使わずにみんなで行こう!」と誘っても飲み会が始まると状況が変わって来ます。みんなで楽しい飲み会にするはずだったのが、上司の説教に変わります。

昼間あれだけ叱られていたのに、夜もお酒が入ると徐々に指摘・指導から始まり、説教になっています。こうなると、もう2度とこの上司の方の飲み会には誰も参加しないでしょう。

良い飲み会にするのは、一つの法則があります。上司の方はしゃべらないこと。
常に聞き役に回ること。昼間は自分が主役でも夜は部下に主役の座を譲ってあげて下さい。

良い上司の条件、出世する上司の条件は、常に聞き役に回れることです。常識論を相手に押し付けても心を開きません。だから以下のような点に注意して下さい。

1.聞いてあげる
2.質問をなげかける
3.相手に話をさせる
4.相手を主役にさせる
5.相手を気持ち良くさせる
6.対等の立場で話をする(話を聞く場合には上下関係を持ちこまない)

簡単なようで意外とできないものです。できの悪い部下となると余計に、説教に拍車がかかります。

できない部分の指摘の繰り返しでは人は育たないでしょう。このことに気付いた瞬間、部下との接し方、指導の仕方も変わると思います。

いつも正しいことを言うだけが指導ではないです。面接・面談で大事なのは聞いてあげること、相手にしゃべらせること。それがプロです。

よくしゃべる方は要注意。相手の気持ちも考えて、面接・面談に当たられてはいかがでしょうか?