自分の人件費削減を計画に入れる勇気がありますでしょうか?

初年度、2年目と紙ベースに計画を組むことはできます。しかし、人件費削減については実行が難しいと言われます。理由は、どうしても甘くなり、厳しい目で判断・実行が難しくなるからです。

ところが計画書を見させていただいた瞬間、この計画書はおそらく達成されるだろうと思われるものがあります。何かと言いますと、3年目に計画書作成者が自分の人件費を削減するよう計画に入れているものです。

自ら退路を断って、2年間で必ず目標数値を達成させ、損益分岐点を下げようという意欲が見えます。こうでないと難しいと思います。正直、他人の人件費は削って、自分は痛みを伴わないというのは不自然です。

直接計画書を作成した人だけでなく、関与された方や幹部全員が3年後、自分の人件費を削減するくらいの意気込みが欲しいです。この人件費の削減というのは「0」にするということです。一般的な○%カットいう意味ではないです。

でもそれくらいのことを考えて実行しないと、会社の存続がないと思っておられるからでしょう。本当に頭が下がります。

こういう方が本物の管理職と言うのではと思います。

人件費削減計画書を見せていただくと金額と人数だけ記載されています。でも実際、何をどうするのか未着手の場合が多いです。そのことも詰めて計画書を作らないと期末に架空の数字が残っていることになります。

計画書に自分の人件費をカットして下さいとはなかなか書けません。普通は、自分がどうやって残るか考えがちです。

おそらくこの話をトップが聞けば、このような人材を欲しいと思われるでしょう。窮状にある時、どのようなことを考え、どのように動くかで人は決まるような気がします。

逃げ道のないのが経営。
おそらく3年後の立て直しが順調に進まれている姿を想像することができます。

窮状からの脱出は、退路を断って実行にあたることしかないのではと思います。