銀行は一支援者だと思います。銀行の顔色を見て仕事をしたり、報告書を作成するのは良くないです。

再生計画書や報告会はスタートラインです。そこからが始まりであって、終わりではないです。銀行への報告書を提出し、報告が終われば肩の力が抜けて、緊張感のない状態に戻っていては意味がないです。

銀行は金銭面での支援をしてくれるだけであって、業務内容については自助努力が必要です。従業員の指揮を上げて、収益改善を行い、一刻も早く計画書通りに軌道に乗せることが大事です。

トップは銀行を基準に仕事をしたり、スケジュールを組み出すと、社員に伝染します。銀行が中心となり、業務はその次。これでは再生の本来の意味合いが違ってきます。

そういうことを銀行も期待されていないはずです。経営状態を好転化させるためにモニタリングやヒアリングはされますが、銀行の顔色をうかがって欲しいなんてことはあり得ません。

軸がブレないことが大事です。経営を立て直すことに一点集中して欲しいです。重要な会議と銀行との面談が重なった場合など、その会議を優先され、銀行にはその旨伝えられて別途日程を取ってもらうくらいのことは可能だと思います。

社内で「銀行、銀行」という言葉が飛び交っていませんか?
それを一番危惧します。本末転倒の仕事の仕方になることが危険なのです。

銀行へはドシッと構えて、ありのままの数字を出せば良いと思います。期待されているのは、今後改善されるだろう事業運営とその結果です。

改革に終わりはないです。経営には必ず波が来ますから、何度も何度も新たな改革を行わないと事業継続が難しくなります。

常に何か改革できないかという視点で社内を見渡して下さい。銀行への返済金額ばかりに気をとらわれていると改革が前に進みません。

銀行へ良い報告をするために事業をされているのではないはず。その辺りのことも銀行はチェックされます。本業に邁進している姿を見せて下さい。

改革は、報告会が終わった瞬間からがスタートです。半年後、1年後、計画書を上回る結果を出すために、意識統一が必要だと思います。