家族経営で、一族で経営を引き継いで行こうとされるのもわかりますが、いつしか創業当時よりも規模も従業員数も大きくなっています。家族経営の時とは経営状況は大幅に変化しています。

一族がどうなるかよりも会社をどうするかの方が大事な局面に入っているはずです。そのことを理解していただけるかどうか?

だから会社の規模や状況に応じて再生方法は変わって来ます。
会社として企業として組織が存在するならば、誰が社長になっても良いように組み立てることが大事です。

社長業を甘く見ている訳ではなく、組織的経営で切り抜けて行ける会社づくりが必要だということです。

各部門ごとに強化を図り、独立した部門経営が可能な状況にすることが理想です。

企業再生では創業家を残す、創業家中心の再生を希望される場合がありますが、
どこまでそれが可能なのかデューデリを行います。

しかし、いつまでも創業家を残すことばかりに目が行き過ぎると再生は不可能になります。一歩退いた立場になったとしても運営できる体制を作るべきです。
固執すればするほど後手に回ります。

会社である以上、実は誰が社長になっても潰れない会社が一番素晴らしいと思います。現社長が交替すれば経営が不安定になるというのは、まだまだ組織的な会社でない証拠です。

だから社長に就任された方の大事な仕事は、自分の着任期間をいかに短くするか、それを考えることです。ということは早めに自分の後継者を育てることです。

自分の次が見えているかどうか?
自分が頑張るのも大事ですが、強い企業ほどバトンタッチが早くスムーズです。

創業期が終われば、次は継続すること。
そのためには上手にバトンをつなぐことです。

一人のところでバトンが止まっていませんか?
バトンは持ち続けるのではなく、早く次の人に渡して下さい。
それが、企業を強くしていくコツのようです。