経営者の方の能力がなかったり、劣っているとは思えません。皆さん素晴らしい経営者です。

ところが、中小企業では、三代目になると必ず会社がおかしくなります。今まで通りの業績を維持できなくなります。理由は人でなくマーケットです。昔と同じビジネスモデルが通用しなくなっています。手を打たなくてはいけないのはわかっておられますが、何ら改革ができていないことが多いです。

一番変えたくないもの、今のままで行きたいと願っておられるのは、このビジネスモデルです。他のことはすべて変更可能です。実行しようと決断されれば今からでもすぐになさいます。

しかし、今までのやり方を変えるのだけはきついようです。わかっていてもできない。業界動向が、創業時とは大幅に変わっています。社長の椅子に座った瞬間、時流を読む目を持たないといけないと思います。

過去のやり方のままで未来永劫発展できることなんてないです。今をどう生き残るか、それを真剣に考えるべきです。

だから売上が下がっても良いと思います。あるいは意図的に踊り場を作るべきです。踊り場とは会社を整える時期です。業績が横ばいや微減でも、体質改善を図り、より強い会社にすることです。

右肩上がりの予算組みなんてもうあり得ない話です。それだけ外部環境の変化が激しいです。

固定費の圧縮で損益分岐点を下げるにしても限界があります。新しいビジネスを創造し続けないと生き残っていけません。でも年を取るごとに新しいことにチャレンジするのが慎重になります。

失敗をしても良いから、若いうちからあれこれと検討すべきです。会社がどうにもならなくってから、何かしようと思っても手遅れです。

世代交代される度に、世の中の変化が激しくなっています。変えないもの、変えて行かなくてはならないものを見極めて、その上で改革が必要です。

危機的な状況に陥るのはトップの視野が広がっていないことが原因のように思います。手遅れにならないためにも視野を広げる訓練を日々重ねる必要がありそうです。