中小企業経営で一番大事なのは経理。

小さな規模の場合、社長の奥様が担当されているところが多いです。
もう少し大きくなって、組織的になってくると、同族ではない第三者の方が担当になります。このとき初めて、会社と言えるのではないでしょうか?

全くの赤の他人さんに、お金を任せる。
当初は結構勇気がいると思います。しかし、会社にしようと思えば避けては通れないことです。

それにお金の勘定や伝票・帳票を付けていただいているだけでは、ダメです。
優秀な経理担当者の方は、社長以上の金繰りのことをご存知です。

例えば、
月額の支払金額を知っている。
大きな支払い先と金額を知っている。
各種税金の支払金額を知っている。
ということは、必然的に資金繰りが頭に入っておられます。

私も個人的に社長に資金繰りを聞くよりもダイレクトに経理担当者の方にお聞きすることがあります。

「1ヶ月の最低支払金額はいくらですか?」
とお聞きすると、
スバッと「○○○○円です」と返ってきます。
流石です。

でも一つ心配があります。
失礼ですが、もし、経理担当者が倒れた時、どうしますか?
その方の代わりがいないと会社は機能しなくなってしまいます。

中小企業ではもしもが付きものです。
その時は、残っているメンバーでやり繰りしないといけません。

いざという時は、社長や社長の奥さん、息子さん、娘さんで対応するしかないです。

できれば、給与計算なども含めて、社長がいざという時にはできるようにされておくのが良いのではと思います。

でも盤石な会社には必ず優秀な経理の方がおられます。
数字をコントロールする裏方さん。営業など表に出てくることはないですが、この方がいるおかげで会社は回っている。そんな方です。

営業マン以上に育てるのが難しい部門です。センスとやる気が問われます。
経理を強くしようと思えば、帳簿を付けるだけではなく、会社の仕組みやお金の流れなども教えるべきです。

十数年勤めていただくと、いつかスーパー経理マンに・・・時間はかかりますが、いてくれると助かる存在に変身してくれます。できる営業マン育成も大切ですが、それ以上に長い目で、経理担当者の方、育ててあげて下さい。