最初に訪問した際には、必ず組織図を見せて下さいとお願いします。
その組織図を見せていただきながら、各役職もチェックさせていただきます。

ところが中小企業様の場合は、綺麗なピラミッドになっているなんてことはありません。ところどころ抜けていたり、社員ではなくパートさんで対応されていたりと色々です。でもそれが普通です。

完璧なピラミッドなんていらないと思います。それは自己満足の世界。

大事なのは理想の組織図と現場とのギャップをきっちりとつかむことです。
理想は追い続けてもキリがないです。それに理想の組織では人件費コストがかかります。穴埋めしているくらいがちょうど利益が出ます。やりくりしている状態がいいのかもしれません。

それともう一つ気になりますのは、幹部の方や上長の方の役割が明確で、役職に見合った仕事をされているかどうかです。また予算責任はどの方までが負っているのか確認させていただきます。

当然、最後は各役職、職務範囲のチェックと給与のチェックです。経験則から業界平均や都市別平均と比べてどうなのかを見させていただきます。

でもやはり企業は組織図で決まると言われます。どんな会社にしたいかというのは組織図に現れてきます。だから、近未来の組織図を経営者の方には書いていただきます。

なかなか答えが出ず、「今のままではまずいですか?」とおっしゃる方もおられます。それも良いと思います。別に大きくするだけが会社ではないですから・・・
それに会社が大きくなるのが見えないのであれば無理して書く必要はないです。

だから組織図をどこまで書けるかが、経営計画と同義になってきます。
いつも組織図を頭の中で描き続けて下さい。

個人経営ではないので、どう組織を動かすかが一番大事になってきます。
それもどこか欠けている状態で・・・

中小企業で完璧なピラミッドになっているところは人件費負担が大きく利益が出にくいのではと思います。欠けている状態でどう回していくかです。だから多能工のような人が何人も必要になります。一人3役できる方をいかに作るかです。

どういう組織図を描くかで経営は異なってきます。
それに考え方もその方次第です。何を優先されるか?

経営法は同じだったり似通ったりしていても、この組織図だけは会社ごとに異なっています。だから組織図は会社の凝縮版ではと思います。