昔、クライアント先の焼肉店様の高校生アルバイトさんにこんなことを聞いてみました。

武内:「この店で働こうと思ったのはなぜですか?」
アルバイトさん:「この店、忙しそうでなく、750円もらえるから」

ズバリ!
言い当てています。

一番時給の高い店が、必ずしも応募が多く人が集まるとは限りません。
あまり忙し過ぎるようだと敬遠されます。特に、忙しそうにしている店長の姿を見ていると、ついて行くのに無理があると判断されます。

お金以上に、自分の時間が持てる職場を選ぶ傾向にあります。
お金よりも安定。
正社員の方でもそうお答えされる方が増えています。

将来が見えなくなっていますので余計に将来の安定を欲しているような気がします。給与が上がるよりも今の仕事が定年まで続けられることを望んでおられます。特に女性の方にこの傾向は強いです。

わかるような気もします。
でも会社としては安定を最初から望まれると困ります。
安定は成長の結果なのですから・・・

それに事業が継続できる保証はどこにもありません。いつも倒産・廃業と背中合わせというのが現実です。危機感いっぱいで業務に励んでいるというのが本音でしょう。

だから安定を築くためにはまず何をしなければならないか教育する必要があると思います。モチベーションが下がったまま安定を望まれても実現は不可能でしょう。

だんだん世の中が変わり、また安定志向が多くなるような気もします。
どこかで歯止めをかけておかないと、経営者側としてはたいへんなことになります。安定志向が過半数を占めるようになると、業績にも大きな影響を及ぼすはずです。

安定は悪くはないです。皆の夢です。
そのためのプロセスをしっかりと伝える時期に来ているような気がします。

面談ヒアリングの場で、「会社に何を期待しますか?」とお聞きすると必ず出て来るのが、「安定」。

安定を手に入れるために必要なもの。
それが一番大事なような気がします。
どう伝えて行くか、企業としての大きな課題のような気がします。