幹部社員教育とは、経営数値を公開すること。
その数値に沿って、どう動くか教えることだと思います。

だから幹部というのは、経営数値を公表しても良いメンバーということになります。

経営数値を隠したまま、会議をしても意味がないです。
とくに窮状に陥っている会社ほど、経営数値の公開を行っていません。見せたくない、知られたくないという思いがあるかもしれませんが、そういう企業ほど公開度を高め、従業員に協力していただかないといけません。

だから、業績と経営数値の公開度は比例します。好調なところほど、経営数値は公表されています。社内でもみんな数値を知っています。つまり、現状を知っているということになります。

幹部を作りたい、活かしたいとお考えなら、隠さないことです。隠しごとが一つでもあるとそれを引きずってしまいます。何でも話し合える仲間と認めるかどうかはそこにかかっています。

隠して良いことなどないようです。
現状を知ってもらい、そこからどうするか?それが大事です。

決算書もオーナーしかわからない、知らないというのでは個人商店のレベルと同じです。

それに決算書を見せないとマネジメント教育ができません。マーケティング面での教育は現場を通じて行えてもこのマネジメント教育だけは生の数値が見えてこないと理解できないものです。

よく幹部社員や幹部候補生の方は何人おられますか?とお聞きします。
答えはすぐに返ってきますが、その中で決算書の数値まで知っている人はとお聞きすると、かなり限定化されます。

そんなに決算書の数値は非公開のものなんでしょうか?
小学生や中学生の時に通知簿を他人に見られるのが嫌なくらい見せたくないものでしょうか?赤字でも良いじゃぁないですか、それが現実なんです。

その現実を乗り越えるための一つの壁が、公開です。

こいつは!と思えるような社員には出来る限り経営数値を教えてあげて下さい。
本人もここまで教えてくれるのか、信頼してくれているのかと思い仕事に対するスタンスが変わってきます。

特に男はお金で動かない部分があります。信頼してくれているんだと思った瞬間、力の入り方が変わってきます。

公開型の経営こそが幹部社員を育てるように思います。
焦らず少しずつ、伝えて行くことです。いつか気付き、会社に対して良い答えを出してくれるようになるかもしれません。

中小企業の業績はやはり幹部社員の有無で決まるような気がします。