「武内さん、うちの店長鍛えて下さい、教えてやって下さい!店も見て指摘して下さい」とおっしゃいます。依頼されるのはうれしいことですが、単に研修を行ったり、私が臨店して指摘をしただけでは効果がないと思います。

そこでどんなことをしているのかをお話させていただきます。
まず、鍛えて欲しいと思っておられる店長さんを選抜していただきます、人数は車に乗れる人数が店員です。多くても2~3名くらいです。時には部長さんが同行されることもあります。

選抜された店長さんに運転していただきながら、抜き打ちで店のチェックに入ります。1店当たり長くて30分程度です。その店の店長さんに現場で改善点を指摘し、自分でメモを取っていただきます。メモを取った内容については、翌朝までに社長・部長にレポート提出です。そのレポートの項目もいつまでに誰がどのように改善するのかも明記することがルールです。

また車中に帰ると、今視察した店について打ち合わせです。これを数店繰り返します。徐々に店の見方やスタッフとの接し方が見えてこられます。業績を上げるためには何が欠けているのか、自分はこれから何をしなければならないのかということがわかってきます。

その後、店長会議です。各店を臨店してわかった改善点を報告させていただきます。その場で、今後どのような対策を打つのかを店長全員で打ち合わせします。

時間を空けない方が良いです。その日見たことをできる限りその日に伝えて、今からすぐに直した方が良いです。店はスピード感が大事です。

これがだいたい1日の行動スケジュールになります。

店長会議が終わると、手が挙がります。何かと言いますと、「武内さん、うちの店も見に来て下さい。それと一緒に同行させて下さい。」とおっしゃいます。自分や店を磨くために必死のようです。


社長は忙しく教える時間を取れないため、一般的な常識から業界で行われている普通のあり方について教えて欲しいと思われています。それに外部の第三者の方にいただいた方が効果があると判断されているからでしょう。

結局、1日コースを半年、1年間継続して行うことになります。
うれしいのは、半年後、1年後、昇進・昇格される店長さんが出て来ることです。ちょっとしたきっかけで自分を成長されます。

研修や会議だけ、臨店だけでは効果が薄いです。店長を引っ張り回すくらいでないと意識は変わらないと思います。


期待される成果は以下のようなものです。
1.店長の意識が変わる
2.店長の役割が見えて来る
3.店長の次の職が見えて来る
4.店のレベルアップが図れる
5.売上アップのための具体的な方策
6.接客力アップのための具体的な方策
7.在庫削減のための具体的な方策
8.経営数値が見えて来る(改善・改革でどこまで伸ばすことが可能なのか?)

もう一歩進むと・・・以下のような具体的なものまで改善が進みます。
1.日報の見直し
2.朝礼の見直し
3.シフト表の見直し
4.店内販促の見直し
5.店頭の店づくりの見直し
6.接客サービス力の見直し
7.クリンリネスの向上
8.正確な棚卸と在庫削減
9.スタッフの服装・声出し
10.会議体系・ミーティングのあり方
11.目標管理の徹底化
12.計数管理の力が付く
13.集客のための販促企画
14.原価(仕入)の見直し
15.備品管理の見直し
16.諸経費の削減の見直し

企業ごとに成果や改善点は違ってきますが、いろんなことが見えて来ることは確かです。後は優先順位と責任者を明確にしてスケジュール化することです。店長に負担が大きくなるかもしれませんが、これを超えない限り良い店、素晴らしい店長にはならないと思います。

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