いつもこのような質問が返ってきます。
予算会議も幹部会議も行っています。とおっしゃいます。
両方よく似たものではないですか、一緒にやっていますよと・・・

ところが私の意図しているところは少し違います。
予算会議は、部や課の長の方が集まっていただき予算を検討する場です。一方幹部会議とは、トップが腹を割って、事業の方向性について話し合う場です。

個人商店のような組織の場合は、幹部会議はありません。すべてトップ率先で、経営については深く従業員に知らせないという場合があります。ところが従業員数が30人くらいを超えてくると会社として組織が存在してくるようになります。社長一族以外に、他人の方が役員を務めるようになると個人商店の経営では成り立ちません。

そうなると決算書をはじめ経営状態を幹部に伝え、一緒に会社のことに取り組むといったことが大事になってきます。

企業再生の場で思うことは、この幹部会議をしっかりとやってこなかったことが窮状の原因になっている場合があるということです。

常に社長の決断で事業を回されていて、サポーターがいない状態です。また、あまり周りの方の意見を聞かないといったことも原因に挙げられます。

名ばかりの幹部では、事業運営は厳しいでしょう。
本音でぶつかり合える人が必要です。個人の頭の中で堂々巡りをしていてもしようがないです。意味のある幹部会議をすべきです。

事業内容を隠さずすべて知ってもらってもかまわない人が幹部です。そのような人が何人おられますでしょうか?

だからいつも最初にお聞きするのは、幹部会議されていますか?ということです。幹部会議の有無で経営状態がわかります。

幹部会議はトップの決断次第です。
やろうと思えばいつでもできるはず。自分の心の整理が出来ているかどうか。

自分の中だけで収めようと思っていてもどうしようもない時もあります。皆に協力してもらって初めて再生が可能になります。真摯な気持ちを持たれることです。

活きた幹部会議を是非、開催されて下さい。