創業オーナーがおられる企業は、どうしても壁が出来てきます。創業者と創業一族だけでビジネスを行うのであれば問題はないです。しかし、従業員数も多くなり組織として会社が機能し出すと、創業オーナーや創業家の力だけでは維持できなくなります。

ところが、どんなに企業規模が大きくなっても脱皮できないところが多いようです。やはり創業オーナーの力は絶大です。鶴の一声ですべてが決まってしまいます。

それも世の中や業界が成長期の時は、早いジャッジが出来、良い方向に行きますが、景気後退・消費低迷期で出口が見えなくなって来るとジャッジが難しくなります。一人のアイデアやジャッジでは、追いつかない状況が生まれてきます。

また、そのような企業ほど指示待ちになるのはなぜでしょうか?

自分から意見を言わない、言いたくても言えない。会社やトップに反する意見は極力言わないようにした方が良いという雰囲気が自然と生まれてきます。このような状況になると、企業にとって危機的な状況であると認識する必要があります。

しかし、今までの社風をいきなり変えることはできません。業績低迷から脱出するために、良い意見を出して下さいと指示を出しても出なくなっています。

カリスマ経営者が存在していたとしても、やはり社員の意見を吸収する仕組みは必要です。また、自由に意見を言える場を積極的に作って行かないと、企業の未来が見えてきません。

特に中小企業では要注意です。トップが絶大な力を持っておられますので、現場の声がなかなか届かない場合があります。

お客様の声を吸い上げる前に、従業員の声を吸い上げることができているかどうかが大事です。トップの求心力も大事ですが、社内の一体感も大事です。

問題は自分で解決するのではなく、会社として解決する仕組み・風土が大切です。

時代の変化と共に、カリスマ経営者のあり方や経営法も変わって来ているような気がします。

カリスマ経営者ほど、自分がいなくても回る会社を目指されるのが理想ではないでしょうか?

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