企画が弱いからと言って企画部を作られます。ところが、企画部では何をするのか、どこまでが企画部の仕事が明確でないため成果が上がらないようです。

企画が弱いのは、企画部がないからでしょうか?

私のお付き合い企業様でも企画部があるところはほとんどないです。中小企業の場合、企画部を設けるだけの人員的余裕がないというのと、プロフェッショナルの企画の仕事の域まで達していないからです。

大手企業でも企画部を設けていないところの方が多いと思います。理由は、経費の問題ではなく、担当者が自分で企画を上げるからです。別段、企画部を設けなくてもどんどん企画が上がってきます。

伸びている会社は、個々人の自由裁量に任せておられます。指示を出さなくても勝手に考えて出てきます。こんなに企画を出して一人で処理できるのかと上司の方が叱りたくなるくらい出てきます。だから企画部が必要ないのです。

それと企画部のポジションが難しいです。社長付けなどになっていると、経験もないのに偉くなったと勘違いも起こりますし、周りからも良い目では見られません。

また企画に関する仕事で成果を出さないといけませんが、成果を出すためには現場に精通していないと難しいでしょう。現場の意見を聞きながら進めていると、それだったら企画はいらないのではと言われます。非常につらい立場になります。

よく外部から来た人は、企画部を立ち上げて企画を強化しないといけないと進言されます。ところが企画というのは、現場の一人ひとりが常に考えることであって、部署を設けて何かをするものではないと思います。

ビジネスマンというのは、企画を立てることができて初めて一人前です。自分で考えて仕事をする癖がないと指示待ち状態になります。

この体質を変えることが大事であって、企画部を設けることによって劇的に改善できる訳ではないです。

いつも会社のこと、自分のこと、お客様のことを考えながら仕事を進める。指定された提出日に企画を上げるのではなく、ヒントが浮かんだらすぐに実行です。

企画部や上司に提出するよりも早く行動に移したいと思うくらいでないと成果は出ないと思います。日々の業務の中で、いろんなことを積極的に気付き、それをヒントに企画する。そんな意識の高い社員を育てることが会社の財産になります。

モノや箱、部署を与えても人は変わりません。会社も変わりません。
会社を成長させるためには、個々人の意識を変えることが大事だと思います。

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