毎年、予算書を作っているので、それに基づいて経営しています。3年後、5年後のことはわかりません。作ってもその通り行くことはないと思います。それよりも毎年の予算をクリアすることに全力を挙げています。というところが中小企業では多いです。

また作成してもチェックされる人がいない、自己満足の世界になってしまうとおっしゃる方もおられます。金融支援や融資を受ける場合には、銀行へ提出しますので、チェックが入り経過をモニタリングされます。良い意味でのプレッシャーがかかり、結果・成果に近づきます。

また、作っても経営数値が根本的に改善される訳ではないとおっしゃる方もおられます。これも納得です。数値計画を作っただけではダメで、改善策が明記され、それを実践・実行しないと意味がないです。逆に、改善・改革の手段が見つかっていないのに、数字を並べただけのものでは実効性は薄いと思います。

それと経営計画の数値が、思い通りの数値にならないともおっしゃいます。少々のブレなら良いですが、景気動向や業界動向が悪く、大きく変化するので当初作ったものとのかい離が大き過ぎるとおっしゃいます。かい離が大きいとどうしてもモチベーションが下がり、当初作成した計画書を見なくなります。

現実的には、個人店や中小企業ではまだまだ経営計画書の重みが感じられません。それよりもどちらかというと改善・改革の手段や方法に目が行っています。
少しでも売上や数字を改善するための方法論が欲しいと言ったところでしょうか。

これもわかります。長期的な展望よりも目先や今が大切。そのためのネタや情報があれば欲しいと思っておられます。

でも中期経営計画書は、経営者の思いを綴ったものだと思います。ないよりはあった方が良いくらいの状況なのかもしれませんが、思いを整理するため、経営者としての勉強のために是非、作成されてみてはと思います。

後、大事なのは、経営計計画書の数字の羅列の中に、会社の方向性や経営方針を明記されることです。従業員が不安になるのは、現状の赤字ではなく、将来に対する不安です。その不安は、会社の方向性・ビジョンの欠如から来ています。
是非、このことも発表されてはと思います。

経営計画書通りに、数字が達成できている会社はありません。あくまでも目標数値です。でも目標がないとさらに悪い数字になります。だから作らないと経営数値は悪くなって行きます。

目標作りはモチベーションアップ以上に、歯止めとしての効果があるかもしれません。

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