企業診断の現場で、ヒアリングをさせていただかないと売上数値のイメージがつかない場合があります。

それは売上計上と組織図が一致していないからです。
なぜ良くないかと言いますと、部門別の損益が出ないからです。逆に言うと部門別の損益に関する概念がその企業にないということになります。

実際には今お使いの組織図があっても良いのですが、売上から紐づけした組織図もあった方が良いと思います。

それと組織図を見ていると会社の特徴がよく表れています。中心となるところや力を持っている部門がどうしても目立つ位置にあります。どんどん力のあるところが突出してきますので、組織図が呈をなしていません。

売上と一致するような形に組織図を持っていかないと、売上は上がっていないのに組織図の中心を占めているという変な形になります。

また、間接部門のあり方も企業ごとに違いますが、どう位置づけるか、どう按分するかルールが必要です。

売上計上と組織図を見させていただくだけで、その企業の経営方法が見えてきます。部門別管理がどこまでできているか?部門損益や共通経費に関する概念がどこまであるか?

それを作り上げていかないと企業の活性化は難しいです。
甘い管理体制が業績不振の一番の原因のはずです。

組織が出来上がっていなかったり、不完全であるところは、ある特徴があります。それは、戦略と方向性がなかったり、見えていないという現実です。

総花的な利益率で現場に支持を出すのではなく、意味のある利益率と会社としての部門別の戦略が必ず必要です。実は、これが欠けておられるので業績不振に陥っておられます。

売上計上と組織図を一致させ、そこから部門ごとに戦略を構築し、方針を明確にしていくことです。戦略のない組織図は意味がないです。

やはり戦略ありきなのだと思います。
最終的にはそこに行きつきます。

トップが戦略をイメージできていないと、機械的作業の組織図になってしまいます。活きた組織図を描いて下さい。