原価率を下げる工夫や在庫を少なくするために、食材を上手に使い回しされています。そのこと自体は、努力して工夫されているため良いことだと思います。

ただし、そこにも落とし穴があることは知っておいて下さい。

例えば、1万円の宴会メニューと3000円の宴会メニューが似通っていたり、1万円の宴会メニューの余りを3000円の宴会メニューに使い回したりしていないでしょうか?

もっと具体的に言いますと、1万円の宴会メニューの高級食材の余りを3000円の宴会メニューに使っていないかどうかということです。

お客様は一度経験されると、それが基準になります。
高級食材を経験された方は、それが出ていないとなるとクレームにつながります。

だからまず宴会ごとのメニュー内容を毎回記帳することです。
できればデジカメなどで撮っておかれることが良いでしょう。

食材は極力、使い回しながらが基本ですが、高級食材まで使い回すとたいへんなことになります。価格ごとに内容を吟味していかないといけません。

それに1カ月に2回同じお店の宴会に参加された方は、価格と内容を評価します。お店側以上にお客様はよくご存知です。

これから総会等が増える時期です。
大きなバンケットを持っているところほど注意しないといけません。

総料理長の腕の見せ所です。
どう組み立てていくか?そのために総料理長さんがおられます。

一度使い回しの癖が付くと、冷蔵庫や冷凍庫を空にしたいため、何でも使い回してしまいます。その辺りのルールをしっかりと調理部で決めることも大切です。

お客様のためにと思っていたことが、自分の首を絞めることにもなりかねません。

価格通りにきっちりと出し続けることも大切です。
企業規模が大きくなればなるほどルールが必要です。

価格帯別の高級食材メニュー表を作られてはいかがでしょうか?

余った在庫をどう使うか?もう一度、検討されてみてはと思います。