企業は、利益率で決まると言われます。同じ商売、事業を行っていても利益率は異なります。

利益率がその企業・店の顔を一番よく表しています。

最近、飲食店さんやホテル・旅館の料飲部の数値を見ていますと、皆さん優等生なんです。ぴったりと想定の原価率や業界平均の原価率を下回っています。

おそらく想定原価率より低い状態で営業しないさい、メニューを出しなさいと徹底的に教育された結果だと思います。

チェーン店ならば高い評価を受けると思います。
しかし、チェーン店でもない中小企業や個人店で原価率を業界平均と同じように考えても良いのでしょうか?

原価を低く抑えるという発想自体は良いと思います。これも躾教育の一環になると思います。

しかし、想定原価や業界原価を下回ることが目的になっていませんでしょうか?

そのような状況でお客様は満足されていますでしょうか、またご来店いただけるでしょうか?この点が非常に不安なんです。

優等生ではお客様を引き付けれないです。
原価率には戦略が裏付けられていないと、競合負けします。

だから原価率には平均や、基準数値なんてないのではと思います。
企業側、お店側のお客様に対する姿勢が原価率になっています。自分の思い通りの絵をキャンバスに描かれませんか?

あまりにも原価率の「率」に関する議論が多すぎるように思います。良いものが出ているか?満足行くものが出ているか?そのチェックはできていますか?そのことが出来ていて初めて、原価率の議論となります。

複数店舗お持ちのところでもすべての店が同じ原価率でなくても良いかもしれません。それが戦略ですから・・・

時流は、コストカットへと進んでいます。
原価も当然その対象になっているようです。店にお金をかけるなら、ピカピカのメニューで勝負されませんか?

異常数値がお客様を引き付けます。平均的な原価では、集客は難しいでしょう。
何か一つくらい業界平均をはるかに超えるものがあっても良いのではないでしょうか?

カットのツケは、必ずやってきます。かけた原価は、必ずお客様に理解されます。原価率に関して一考の余地ありそうです。