昔、私のクライアント先のところでこんなことがありました。

そこは焼肉店さんなんですが、ある女性が面接にやってきました。採用がほぼ決まり、出社日も決まりました。

当然、メニューが渡されます。出社日までにメニュー名と価格を覚えてきて下さいと指示がでました。

それともう一つ、何でも良いので、ここの近くに100円ショップがあるから自分のお茶碗と丸皿、お箸を買ってきて下さいと奥様である副社長が指示を出されました。

えっ!自分のお茶碗や皿、それに箸を買ってくるのぉ?と思いました。

でもこれが悪しき風習を作らない、効果的な躾教育だと後で教わりました。
自分の皿を決めて置かないと、まかないを食べる時に、必然的にお店のものを使うようになります。

そうするとどうなるかと言いますと、徐々に会社のものと自分のものの境目がなくなっていきます。会社のものに手を付けることが起こってきます。

だからお箸も持ってこさせるそうです。逆にまかないのご飯は、食べたいだけ自分の皿についでも良いらしいです。お腹一杯食べて、仕事ができるようになっています。

お茶碗やお皿まで、自分のものを持って来なさいという店は少ないと思いますが、これが原価を下げる、ロスを下げる根本的なやり方です。

あいまいなところにメスを入れ、不正が起こらない職場を作ることです。

そうしないと、残物は食べ放題!という変なルールが出来上がってしまいます。

マイ箸にマイ茶碗、マイ皿、棚に並んでいますか?
割り箸やおしぼりがあるのはお客様のため。勘違いして従業員が使わないように教え込まないといけません。

最近よくこのような光景を見るのは小さなお店ではなく、大きな会社であったりお店です。怖い女将さんがいないところは、ややルーズになりがちです。

もう一度見直されてはいかがでしょうか?

お箸はもうかばんに入れて歩く時代です。
物を大切にするお店を目指して下さい。