【企業再生の現場】不採算部門活性化案

はじめまして、私も事業の再建を志すものです。ブログを拝見させて頂きましたが、まったくそのとおりですね。やる気が結束して企業のエネルギーが爆発します。これは私の経験からで大変恐縮ですが、問題はどうやってやる気に火をつけるかですが、いくらひざ詰めして話しても、経営者が意識改革を呼びかけても、火はつきません。火をつけるためには、やる気を失わせた本質的な原因から正さねばなりません。多くの企業の本質的な原因には共通点があります。それは、新卒から会社に入ると、当たり前のように分業や機能別の組織により専業化され、視野が狭められ、みな自分・自部門のことしか考えられなくなるからです。そして、この分業は悪いことに、企画・開発からアフターフォローまでのビジネスプロセスが素早く回らなくさせるからです。たとえば、購買部門は、お客様のことよりも仕入単価ばかりみて、上司の顔色をうかがうようになってしまいます。営業部門は、売上予算ばかり意識してしまいます。これでは、ビジネスプロセスが素早く回るわけはありません。それでは、どうすればよいか。人事・給与面も含めて戦略を組替え明確に示し、ビジネスプロセスが素早く回るように組織を小さく、かつプロセス横断的に再構築することです。細かくは書きませんが、人事戦略に関していえば、成果（売上や利益創出額）にあわせて報酬体系が連動するようにして、役職と報酬は連動しないようにすることです。逆に言えば、役職は、企画・開発～アフターサービスまでの機能範囲の中で対応できる機能が増えたら昇級するようにするということです。対応できる機能範囲が増えるということは、例えば営業担当であれば、自分の機能範囲を広げる努力次第では、購買側のコストダウン成果の恩恵を受けることができ、成果と報酬が連動するようになります。会社の姿勢がが変わるということが腹に落ちないと、やる気に火はつきません。それから、ビジネスプロセスを素早く回すように組織を小さく設計しなおすということに関して、小生の父親は金型職人ですが、それこそ1人で企画・開発～アフターサービスまで素早く回して、問題があるプロセスを直して、素早くお客様に対応していました。ここに商売の原点があり、お客様の人数に合わせて従業員数が増えた企業もこの原点は変えないように、組織を構成することがポイントになります。例えば、今の機能別組織を事業部別組織に変えて、これだけでは何もかわらないので、事業部別の組織の中をさらに小さく商品群などで小さいチームを作って、そのチームの中には企画担当、購買担当、営業担当、物流担当が所属するようにして、成果を商品郡別の利益額とするということです。
長くなりましたが、やる気をおこさせるには、人事・給料も含めて、現実味のある戦略を明確に示し、ビジネスプロセスを抜本的に見なおすしかありません。
小生は、中堅企業で、本改革を実践してみて、半年で労働生産性が2～3倍アップし、客単価が3万円から30万円になりました。
まだまだ、勉強や研究は続きますが、この考え方には不振企業を蘇らせる一網打尽の解決策になる要素があるように考えております。これからも、クライアント企業に対峙しながら、多くを学んでまいります。