みなさん、こんにちわ。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングです。

先週まではGWの連休でしたが連休明けていかがでしょうか?
広島では明日の12日(日)までひろしま菓子博2013が開催されています。昨日までの入場者が70万人を超えているので当初目標の80万人達成は確実ですね。多くの方に広島に来広いただいたと思いますが、観光都市として今回の成果と反省点は次に活かしていくべきですね、広島県の方、広島市の方。

また、来週楽しみなのが、「ミシュランガイド広島」の発行です。日本では東京等の関東圏、京都等の関西圏、北海道に次ぐ発行ということで、Hirosimaが日本の都市として世界からの認知度の高さを感じます。ミシュランはタイヤの会社です。もともとミシュランガイドは運転者向けのガイドブックとして発行されたものですが、今では世界中でレストランガイドとして認識されていることは、当初の編集者や発行に携わった人も予想外だったのではないでしょうか?

昨日は為替も4年7カ月ぶりの101円と、一時70円台だったことを考えると大幅な円高修正が起きました。これにより良い影響を受けている大手製造メーカー等はありますが、やはり物事には2面がありますから、悪い影響を受け始めている企業はこの局面を打開していかないといけないですね。

今回も前置きが長くなりすぎましたが、今回も『損益分岐点』についてお話します。損益分岐点については前編として前回も書いていますのでその部分はシリーズ⑤で確認しておいてください。

前回は『必要な粗利益額』がわかりましたよね。
では次はその粗利益額を達成するためにいくら売り上げればいいか、『必要な売上高=損益分岐点売上高』について解説していきます。

計算は難しくありません。
必要な粗利益額を粗利益率(※粗利益率についてはシリーズ③をご覧ください)で割るだけです。計算してみましょう。
必要な粗利益額は270円です。
だいこんを140円で販売した場合の粗利益率は29%でした。
270円÷29%=931円

これが140円で販売した場合の必要な売上高です。
931円ですから販売単価の140円で割ると・・・6.65本になるので7本!
7本売れば利益はトントンにはなるのです。
計算してみますね。
 売上高  980円(140円×7本)
 原価   700円(100円×7本)
 粗利益  280円
 広告費   50円
 光熱費   30円
 車両費   80円
 消耗品   10円
 人件費  100円
 固定費  270円(合計)
 営業利益  10円(粗利益ー固定費)

店主「そうか!7本売ればトントンを上回っていたんだ。くそ~、あと1本足らなかったのかぁ~。それを知っていれば、在庫に残っている1本をあと10円値下げしてでも売れば△30円の赤字にならずにすんだのに。7本を140円で営業利益が10円残っているから7本目はさらに10円値引きして売ってもちょうど0円の利益になるから赤字にはならないし」

そうなんです。損益分岐点まで何本売ればいいか、いくら粗利益を稼げばいいかを知ることで、締め切り間際のセール(いわゆる決算セール)等をすることで営業利益を増加させることができるんです。

ここですご~く大事なことが出たので整理しますね。
 ①この『必要な粗利益額』から算出した『損益分岐点』を理解する
 ②タイムリーに、今どれだけ粗利益を稼いで、あとどれだけ稼げばいいかを把握する
という2点が大事になります。この2点を抑えるだけで上の店主さんのように何をどれだけすればいいか、がわかるのです。

あなたの会社では、いくら稼げばいいか、今の時点であとどれだけ稼げばいいか、が把握できていますか?またこれは会社で社長だけが知っておけばいいことではありません。
実際仕入れをして販売活動をするのは中小企業では社長を含めた幹部や従業員です。この皆がこれを知っておく必要があります。

逆に全員が知っておくと、企業業績にどれだけ前向きな影響を与えると思いますか?
直接行動につながってきますのでこれはすごく大事なことです。是非取り組んでみてください。

次回はこの八百屋さんの事例をさらに発展させて、キャッシュフロー経営のヒントになるポイントをお話していきます。キャッシュフロー経営については多くの方が興味を持たれていると思いますので楽しみにしておいてください。

今回も最後までおつきあいいただきありがとうございました!
また次回お会いしましょう!

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