みなさん、こんばんわ。今回は夜の更新になります。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングからお届けいたします。

もう来週からはゴールデンウィークが迫るというのに寒い日が続きますね。
連休の予定は立てられましたか?ご存知無い方が多いかもしれませんが、広島では先週の19日から5月12日まで「ひろしま菓子博2013」が開催されています。
期間中は80万人の来場者、経済効果150億円を見込みんでいるそうです。
(単純に一人当り18,750円。こういったくだらない計算大好きです(笑))
是非甘いもの好き、お菓子好きの方は4年に1度の祭典ですから、広島にお越しになってみてください。

また、今週は広島市内の経営支援の専門家とともに助成金・補助金のセミナーを開催します。ご興味のある方は以下のアドレスをご覧になってください。
http://www.micconsulting.jp/seminar-detail17.html

いよいよこのシリーズも5回目になりましたが、今回はとても重要です。
今まで解説したキーワードをフル活用して解説しますので、過去のシリーズを振り返りながら見てくださいね。

『損益分岐点』
このキーワードを聞いたことがありますか?
ご存知の方は、さすがです。ご存知無い方は是非今回の内容で知っておいてください。

シリーズ②で出てきた八百屋さん。店主はだいこんを値引き販売してしまったら赤字が出てしまいましたよね。この店主は一生懸命販売をしたのになぜ赤字になったと思いますか?
それは、「いくら売上を上げないといけないか」を理解していなかったからです。
もう少し突っ込むと「いくら粗利益を稼がないといけないか」を理解する必要があったのです。

商売(事業)は儲け(利益)を出すことが前提です。なぜなら儲けが出ていないと商売は続けられなくなりますよね。どんなにお客さんに好かれて、どんなに良い商品を売っても、お店が無くなっては商売人にとっても、お客さんにとっても意味がありません。

最低でも赤字を出すことは避けなくてはいけません。黒字にならなくても最低トントン(儲け0)のラインは達成しないとお店(事業)が継続できなくなります。この最低トントンというのは粗利益ではなく、最終的な利益で達成する必要があります。(この例題であれば営業利益ですが、通常の決算書では損益計算書の一番下にある当期純利益です)

店主「じゃあ、最低トントンにするために、どれだけ売ればいいんだよ」

はい。その『トントンにするためにどれだけ売ればいいか』という金額が今回の『損益分岐点』です。(正確には損益分岐点売上高といいます)
つまり損益分岐点で出た売上を達成すれば、赤字になることはありません。但し一つ注意点がありますが、これは数値解説の際にします。

ではこの八百屋さんで損益分岐点を見ていきましょう!
この八百屋さんでトントンにするためにいくら売ればいいかわかりますか?
いきなり投げかけてもわからないですよね。では少しずつ解説しますので下の数値を見てください。この八百屋さんの固定費を思い出してください。
 広告費  50円
 光熱費  30円
 車両費  80円
 消耗品  10円
 人件費 100円
 固定費 270円(合計)
以上でしたね。それでは営業利益は○○ー固定費=営業利益だったのを覚えていますか?

○○とは粗利益のことです。営業利益は粗利益ー固定費で計算されます。ちなみにこの固定費は「売上に合わせて変動しない」というのがポイントでしたよね。
ということは、営業利益=0(トントン)にするためには、粗利益=固定費にすれば営業利益は0円になりますね。
 売上
 仕入
 在庫
 原価
 粗利益  270円 ← ここが270円あれば営業利益は0円になります。
 広告費   50円
 光熱費   30円
 車両費   80円
 消耗品   10円
 人件費  100円
 固定費  270円(合計)
 営業利益   0円(粗利益ー固定費)

これが「必要な粗利益額」です。

店主「あ~そうか、粗利益額が270円必要だったのに、値引きして販売したから240円の粗利益しか稼げなかった。だから△30円赤字になったのか~」

そうなんです。まずはこの「必要な粗利益額」を理解してください。
店主「じゃあ、俺は値引きはいくらまでならしてもよかったの?この赤字にならないためにどれだけ売ればよかったの?」

そうですね。そこが大切ですね。
では、長くなってしまいましたので、それは後編でお話していきましょう。
今回のポイントは「いくら粗利益が必要か?」です。
みなさんの会社やお店でも、この「いくら粗利益が必要か」という点と現在その必要な粗利益額を下回っていないか確認してくださいね。とても重要です。

それでは次回後編で損益分岐点を完結させます。
今回は少し長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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