数字を経営に役立てよう①~~まずは数字を見よう~~
記事投稿日2013年02月18日月曜日
投稿者:株式会社エム・アイ・シー・コンサルティング カテゴリー: General
このシリーズはエムアイシーコンサルティングの財務担当が更新させていただきます。
数字、数値を「食わず嫌い」の方もいらっしゃいますが、できるだけわかりやすくお伝えしたいと思います。基礎から噛み砕いてお伝えしますので「こんな内容は知ってるよ」という方もいらっしゃると思いますがその点はご了承ください。またこのシリーズの更新は2週に1回程度できればと考えています。時々チェックしてみてください。
1回目の今日は『数字を見よう』です。
数字は会社や事業の状態、成績を結果として表しています。経営者の過去の経営判断や現場での従業員の動いた結果が数字に出ているのです。
そのため経営者が将来に向けて「こうしよう!」と経営判断をするためには、まずは過去の経営判断がどうだったのか、会社の状態はどうか、ということを踏まえて判断する必要があります。
私はこの点をよく人間に例えてお話するのですが、例えば人間でも「夜遅くになったけどお菓子も食べたい」と欲望に負けた判断をした結果、「体重が増えてしまった」とか、「毎日ランニング10キロしよう」と決めて半年頑張った結果は必ず数字に表れて出てきます。その人間の状態を踏まえて、「来年は東京オリンピックに出よう!」といった判断をしますよね。
これは当たり前のことですが、経営ではよく危ない判断をされる経営者を見かけます。「メタボになりかけなのに、夜のお菓子は継続する」とか「かなりブヨブヨの体型なのに、いきなりフルマラソンします」とか、「筋肉が無くやせ細っているのに、めちゃ重たいバーベルを上げてみせます」といったことです。
これは普通に考えると危ない、と思えますが、経営者はよくこういった判断をされていることがあります。こういった経営者には共通点がありました。
『会社の状態を数字で理解していない』
上記のような経営者の共通点は数字を見ていないのです。見ていても見るだけでわかっていないのです。「会社のことは自分がよくわかっている」とおっしゃる経営者もいらっしゃいます。けれど「数字で理解する」ことができている経営者はその全てではありません。
「自分では中肉中背ぐらいかな、まだ危なくない体型だよな」と思っても、周りの人からすると「○○さん、かなり体型がやばくなってきましたよね」ということがあるのは数字で理解する、ということができていないからです。同じ年齢の同じ性別の平均値とくらべて太ってるのかやせているのか、身長に対しての体重は正常かどうかなど、そういった点を理解することが「数字で理解する」ということです。ただ単に「身長175、体重75、体脂肪20%か」というのは数字を見ているだけ、感覚で理解しているだけです。これはいわゆる「どんぶり」経営ですから、気を付けてください。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、このシリーズでの解説で少しでも「食わず嫌い」を減らしてもらい、経営に役立てていただければと思います。
ではまず、会社の数値が書かれた書類は何があるでしょうか?
①決算書
②試算表・月次決算書
③帳簿類
④証憑書類
この①から④までの書類は全て数値が記載していますが、経営者が経営判断する際に必要な書類は①と②です。あとは何を見たいかで①と②が変わります。
①年間の会社の業績・状態
②月間の会社の業績・状態
ですから、「前期1年はどうだったんだろう?」と思ったら①を、「先月の業績が知りたい、○○月の業績が知りたい」と思えば②を見てください。
では、ここでまた人間に例えますね。(くどい?)
あなたはご自身の下の二つの状態を把握したいときに何を見ますか・・・・?
①体の状態、健康状態や身長など
②自分の財産や借金の金額
③能力値(それが結果として出るのが成績)
おそらくは、下記のようになると思います。
①健康診断表
②資産一覧表(作っている人は稀ですが)
③通信簿、営業成績表
では会社に置き換えましょう
①健康診断表 → 貸借対照表
②資産一覧表 → 〃
③通信簿、営業成績表 → 損益計算書
ですから、経営者の皆様が会社の何を見たいか、知りたいかで見る資料が変わります。
「前期の会社の営業成績が見たい」と思えば決算書の中の損益計算書、
「先月末の会社の状態が知りたい」と思えば試算表の中の貸借対照表を見てください。
ここでもうひとつ重要な点を。貸借対照表、損益計算書と合わせて経営者が見る必要がある資料があります。それは「キャッシュフロー計算書」or「資金繰り表」です。これは会社の資金いわゆるお金の動きがわかる資料です。
突然ですがここでクエスチョンです。会社が倒産とはどうなった状態をいいますか?
答えは、お金が払えなくなったとき、資金がつまったときです。人間でいえば血液がつまって倒れてしまう、という状態でしょう。見た目はどんなに活発な人でも、健康そうに見える人でも血液がつまると倒れます。それと会社も同じで、黒字倒産があるのもそのためです。
経営者の使命は会社を継続する(倒産させない)ことにあります。そのため資金の動きをきちんと見ておき、経営判断する必要があります。ちなみにキャッシュフロー計算書でも資金繰り表でもどちらでもかまいません。会社によって作っている資料が違うとおもいますが、作っていない会社は必ず作成してください。
「どの資料を見ればいいかわわかったけど、みかたがわからないよ。どの数値をみればいいの?」といった声が聞こえますが、それは次回以降で解説します。
長くなってしまいましたので、今回はこのへんで。
最後までありがとうございました!
数字、数値を「食わず嫌い」の方もいらっしゃいますが、できるだけわかりやすくお伝えしたいと思います。基礎から噛み砕いてお伝えしますので「こんな内容は知ってるよ」という方もいらっしゃると思いますがその点はご了承ください。またこのシリーズの更新は2週に1回程度できればと考えています。時々チェックしてみてください。
1回目の今日は『数字を見よう』です。
数字は会社や事業の状態、成績を結果として表しています。経営者の過去の経営判断や現場での従業員の動いた結果が数字に出ているのです。
そのため経営者が将来に向けて「こうしよう!」と経営判断をするためには、まずは過去の経営判断がどうだったのか、会社の状態はどうか、ということを踏まえて判断する必要があります。
私はこの点をよく人間に例えてお話するのですが、例えば人間でも「夜遅くになったけどお菓子も食べたい」と欲望に負けた判断をした結果、「体重が増えてしまった」とか、「毎日ランニング10キロしよう」と決めて半年頑張った結果は必ず数字に表れて出てきます。その人間の状態を踏まえて、「来年は東京オリンピックに出よう!」といった判断をしますよね。
これは当たり前のことですが、経営ではよく危ない判断をされる経営者を見かけます。「メタボになりかけなのに、夜のお菓子は継続する」とか「かなりブヨブヨの体型なのに、いきなりフルマラソンします」とか、「筋肉が無くやせ細っているのに、めちゃ重たいバーベルを上げてみせます」といったことです。
これは普通に考えると危ない、と思えますが、経営者はよくこういった判断をされていることがあります。こういった経営者には共通点がありました。
『会社の状態を数字で理解していない』
上記のような経営者の共通点は数字を見ていないのです。見ていても見るだけでわかっていないのです。「会社のことは自分がよくわかっている」とおっしゃる経営者もいらっしゃいます。けれど「数字で理解する」ことができている経営者はその全てではありません。
「自分では中肉中背ぐらいかな、まだ危なくない体型だよな」と思っても、周りの人からすると「○○さん、かなり体型がやばくなってきましたよね」ということがあるのは数字で理解する、ということができていないからです。同じ年齢の同じ性別の平均値とくらべて太ってるのかやせているのか、身長に対しての体重は正常かどうかなど、そういった点を理解することが「数字で理解する」ということです。ただ単に「身長175、体重75、体脂肪20%か」というのは数字を見ているだけ、感覚で理解しているだけです。これはいわゆる「どんぶり」経営ですから、気を付けてください。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、このシリーズでの解説で少しでも「食わず嫌い」を減らしてもらい、経営に役立てていただければと思います。
ではまず、会社の数値が書かれた書類は何があるでしょうか?
①決算書
②試算表・月次決算書
③帳簿類
④証憑書類
この①から④までの書類は全て数値が記載していますが、経営者が経営判断する際に必要な書類は①と②です。あとは何を見たいかで①と②が変わります。
①年間の会社の業績・状態
②月間の会社の業績・状態
ですから、「前期1年はどうだったんだろう?」と思ったら①を、「先月の業績が知りたい、○○月の業績が知りたい」と思えば②を見てください。
では、ここでまた人間に例えますね。(くどい?)
あなたはご自身の下の二つの状態を把握したいときに何を見ますか・・・・?
①体の状態、健康状態や身長など
②自分の財産や借金の金額
③能力値(それが結果として出るのが成績)
おそらくは、下記のようになると思います。
①健康診断表
②資産一覧表(作っている人は稀ですが)
③通信簿、営業成績表
では会社に置き換えましょう
①健康診断表 → 貸借対照表
②資産一覧表 → 〃
③通信簿、営業成績表 → 損益計算書
ですから、経営者の皆様が会社の何を見たいか、知りたいかで見る資料が変わります。
「前期の会社の営業成績が見たい」と思えば決算書の中の損益計算書、
「先月末の会社の状態が知りたい」と思えば試算表の中の貸借対照表を見てください。
ここでもうひとつ重要な点を。貸借対照表、損益計算書と合わせて経営者が見る必要がある資料があります。それは「キャッシュフロー計算書」or「資金繰り表」です。これは会社の資金いわゆるお金の動きがわかる資料です。
突然ですがここでクエスチョンです。会社が倒産とはどうなった状態をいいますか?
答えは、お金が払えなくなったとき、資金がつまったときです。人間でいえば血液がつまって倒れてしまう、という状態でしょう。見た目はどんなに活発な人でも、健康そうに見える人でも血液がつまると倒れます。それと会社も同じで、黒字倒産があるのもそのためです。
経営者の使命は会社を継続する(倒産させない)ことにあります。そのため資金の動きをきちんと見ておき、経営判断する必要があります。ちなみにキャッシュフロー計算書でも資金繰り表でもどちらでもかまいません。会社によって作っている資料が違うとおもいますが、作っていない会社は必ず作成してください。
「どの資料を見ればいいかわわかったけど、みかたがわからないよ。どの数値をみればいいの?」といった声が聞こえますが、それは次回以降で解説します。
長くなってしまいましたので、今回はこのへんで。
最後までありがとうございました!
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