高校の同窓会を毎年1月にやっている。40年近く続いている。最初は男のスポー
ツクラブの連中が集まって始めたのであるが、途中から男女問わず、スポーツクラ
ブを問わず、参加するようになつた。

 多いときは、40人ぐらいになり、少ないときも、20数人が集まってくる。太平
洋戦争が終わった直後に生まれた連中で、戦争を全く知らない世代だ。戦後民主主
義の申し子と言ってもいいかも知れない。

 高校を卒業して就職した者、大学に進学した者、職業も様々で多様な個性を持っ
た連中が集まってくる。多くに共通するのは、最初に就職した会社で最後まで勤め
上げた者が多いということだ。そうでない私などは、尊敬の念を持っている。

 当時はまだまだ経済的にはめぐまれず、同級生500人のうち、女性の大半は就職
し、男性でも、2割ぐらいは就職していた。学年のトップクラスの女性の多くが就
職していた。

 学年全体の同窓会も数年おきに行っている。100人を超える同窓生が参加し、半
数近くの者が2次会3次会まで残る。ここでは皆が高校生の時代に戻り、無邪気には
しゃいで浮世の憂さを忘れさせてくれる。
 金のある者も、ない者も、男前であった者も、そうでなかった者も、美人であっ
た者も、そうでなかった者も、頭の良かった者も、そうでなかった者も関係がな
い。大学の教授であろうが、専業主婦であろうが、職人であろうが、会社のえらい
さんであろうが、無職の者であろうが関係ない。ここで、自慢話しなどをする奴は
排除される、というよりも、参加しにくいであろう。自慢話しをしたい奴はお呼び
ではない。

 毎年行われている同窓会は、飲んで、食べて、しゃべって、歌って終わる。常連
もいれば、時々参加する人もいる。また、初めて参加する人もいる。皆からパワー
をもらって帰る。
 毎回参加しても飽きることがない。毎年の開催が楽しみだ。

 3年ほど前から、これらに加えて、春と秋にハイキングを行っている。また、同
級生にプロの料理人がいるので、年に1度、料理教室も開いている。その他に、何
か理由を付けては集まっている。職業や地位を意識せず集える仲間がいるという
こしは素晴らしいことだ。

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