7月に入って猛暑日が続きますが、今年(2013年)は19日から、土用入りです。
22日は「土用の丑の日」で、これからどこでもウナギが特売されますね。

実際には、土用の期間は、一年に4度あります。
二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬の四立日の直前18日間ずつが土用で、
現在は太陽の視黄経により、春夏秋冬の土用の入りが定められています。

元来は五行説より起こったもので、五行では、春に木気、夏に火気、秋に金気、
冬に水気を割り当てるのですが、残った土気は季節の変わり目に割り当てられ、
これを「土旺用事」、「土用」と呼んだのです。
土用は、土性が支配する期間で、季節の変わり目に当たるこの期間は、
土の気が盛んで万物の変化が激しく、土を犯すことを忌むという禁忌があって、
地鎮祭、基礎工事、土木作業などを避ける習慣があり、今も風習となっていますね。

18日間も着工できないのは不便なので、土用に入る前に着工して、土用中も作
業を続けることは差し支えないとされていますね。
また「土用の間日(まび)」には土用の障りがないとされたものです。
参考までに、春の土用の間日は巳、午、酉の日。
夏の土用の間日は卯、辰、申の日。
秋の土用の間日は未、酉、亥の日。
冬の土用の間日は卯、巳、寅の日となります。

多くの人は、「土用」と聞くと、夏とウナギを想像するようですが、確かに土用波というのは、夏の現象です。

土用波とは、夏の土用の時期に、比較的穏やかな海で突発的に発生する大波のことで、夏の土用の時期にこのような波が来ることは、古くから漁師の間などで知られていました。

近代気象学の発達に伴い、これは遠洋に存在する台風の影響であることが分かりました。

台風に伴って南方で発生した波浪は、波頭が丸く波長が長い うねりとなって周辺海域に伝わります。

遠く沖縄にある台風のうねりが、約1500km離れた静岡沿岸や千葉・九十九里浜まで伝わるのですが、稀に複数の波が重なって大きな振幅になる場合があるのです。

このような通常の2~3倍の高さをもつ波は、千波に一波程の割合で現れるといわれ、これが沿岸で突然の大波となって襲うことがあるので、台風接近の折は、遥か遠くのことといっても、海水浴には御用心。 五行でいわば、土剋水の現象で、水が反逆するようなモノです。

一方、土用の丑の日のウナギを食べる風習は、通説では、江戸時代、平賀源内が発案したという説が最もよく知られていますね。

それによると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため、源内先生の所に相談に行ったところ、源内は、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。
すると、その鰻屋は大変繁盛したそうで、その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、
土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したといいます。
丑の日と書かれた貼り紙が効力を奏した理由は諸説あり、定かではありませんが、
一説によれば「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があったとされ、
鰻以外には、梅干や瓜、うどん、卯の花(おから)などを食する習慣もあったようですが、
今は、見かけなくなった風習ですね。^^;

かくして今日でも未だ平賀源内の呪(しゅ)の働く土用の丑の日、ウナギの日ですが(笑)
実際にウナギにはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果
は期待できます。
ただ、ホントはウナギの旬は、冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、
春に比べても、夏のものは痩せて味がおちるのですが。^^;
これも「初鰹(はつがつお)」を珍重して求めた江戸っ子を一とする日本人の心意気?(ワラ)

2013年の今年は、ウナギが高いですね。--
中国産ウナギはまだ国産より安いのですが、どうも私は安全性に信頼が置けません。^^;
ウナギは中国人は食べないが日本に輸出すれば法外な値段で売れるため、『海の宝石』と呼ばれ、
特に夏向けは需要が沸騰するので価格も急上昇します。
それで日本では使用が禁止されている孔雀石緑(マラカイトグリーン)と避孕剤(ピル)を水中にブチ込んで、大量生産
しているのです。
マラカイトグリーンは成長促進剤で、ピルは稚魚の病死予防用ですが、れっきとした発癌性物質。--
2013年2月にも、さいたま市で大量のマラカイトグリーン入りウナギが検出され、72.5トンもの蒲(かば)焼きが回収処分を受けたばかり。
敵対国とみなしている日本に、どのような「コ(蟲の下に皿)毒」や呪いが盛られているや、いないや?(怖っ)
夏の土用の怪談でした。(笑)