CS=顧客満足度向上の実際
記事投稿日2010年05月02日日曜日
投稿者:ISOジャパンネット カテゴリー: General
これは、ISO9001の最大の目的である「顧客満足」について、実際ISO取得企業で実践した状況だ。
このホームページで「劇的成果」を挙げた運送業P社の話。
P社はピアノやコピー機の重量物をを二人以上の人員で運んでいる。
一方は一般家庭中心、一方はオフイス中心だ。
ISOを初めて以来、年1回は一般客にアンケート調査を実施している。
昨年は集計した結果98%の回答者が「とても満足および、まあ満足」と
回答していた。
しかし、一部の顧客は、「わがままな」回答をしていた。
これは、夏場にピアノを家庭に搬入する作業のときに起きる「不満」だった。
つまり、夏場30度を越える日に250キロを越えるものを運ぶと、作業者は汗ダラダラになる。生理現象だから仕方がない。
しかし、最近の顧客は、「要求レベルが高い、そしてうるさい」
アンケートに「汗臭い」と苦情を言う。さらに、「靴下が汚れている」と文句を言う
客も少なくない。
重量物であるピアノの搬入は、簡単には終わらない。荷降ろしして、5分や10分は
かかる。そして、据付後「取り扱い方やお手入れの説明」も義務付けけられている。
毎日、1日に3~4軒の納品を行う。
真夏は二軒目の作業前に、作業Tシャツは、汗だらけだ。そして、靴下も汚れてくる。
人によっては、「臭う」
作業の結果なのだから、と言いつつも顧客が「不快」と思っている事も事実だ。
昔の人は、こういう状況を「よく働くわね、ご苦労様」とねぎらい、冷たい麦茶をくれた。
しかし、今の主婦の中には、違う反応をする人も多いのだ。
最近の学校に「理不尽な苦情を言う親」とやや通じる自分本位の人。
この問題について、P社では、各営業所のリーダーがあつまり、改善検討会議が開かれた。2時間弱の検討の結果、以下のような改善案がまとまった。
1. 作業Tシャツはその日の納品件数分用意してゆく
2. 靴下も同様に準備
3. タオルを複数もってゆき、コンビ二などで小まめに汗を拭く。
4. 習慣化するまで、出来ているかどうかを相互にチエックする。
5. 顧客の反応を注意してみる。
と言う「改善案」がまとまった。
一般の人が見ると、「なんだ、そんな事か」と思うかも知れない内容だ。
しかし、この運送会社では、「画期的」な事なのだ。
つまり、いままで、ピアノの搬入は、販売店からの指示で動いていた為、顧客とは
この運送会社にとっては、「販売店」だけなのだった。だから、顧客からクレームがあると販売店から聞かされていた。
従って、よっぽどの苦情でないと来なかった。ISOを始めるまで、それが「顧客満足」
のモノサシだった。
ピアノを運ぶ一軒一軒の家庭に「聞く」ことは無かった。
こういう態度は、サービスを提供する側の論理だった。
改善の効果は抜群だった。満足度は更に向上した。そして、従業員の快適度も向上し、会社への信頼度が向上した。
今P社は、3つの長期作業改善目標を掲げている。
1. 作業技術の向上
2. 顧客とのコミュニケーションの向上
3. マナーの改善だ。
特に力を入れているのが、2.3.だ。
運送会社に就職する人は、通常人と話が苦手である。だから、営業ではなく運送
作業の仕事を選んだ。たとえ、1~2分の説明でも本人には、とても難しい
ことなのだ。
しかし、ISOを契機にドライバーたちは、1.2.3が出来て初めて仕事が完結したと
思うようになっている。
そして、P社は今年に入って、ピアノの足に履かせる「耐震マット」(定価6,000円)の
売り上げが前年を大きく上回る実績を挙げている。
殆どドライバーがピアノの納品の直後に、説明してその場で販売しているものだ。
これは、マナー教育、コミュニケーション教育の賜物である。
「顧客満足」・・P社では、ISOの取り組み前には無かった「概念」だ。
ISO原人
このホームページで「劇的成果」を挙げた運送業P社の話。
P社はピアノやコピー機の重量物をを二人以上の人員で運んでいる。
一方は一般家庭中心、一方はオフイス中心だ。
ISOを初めて以来、年1回は一般客にアンケート調査を実施している。
昨年は集計した結果98%の回答者が「とても満足および、まあ満足」と
回答していた。
しかし、一部の顧客は、「わがままな」回答をしていた。
これは、夏場にピアノを家庭に搬入する作業のときに起きる「不満」だった。
つまり、夏場30度を越える日に250キロを越えるものを運ぶと、作業者は汗ダラダラになる。生理現象だから仕方がない。
しかし、最近の顧客は、「要求レベルが高い、そしてうるさい」
アンケートに「汗臭い」と苦情を言う。さらに、「靴下が汚れている」と文句を言う
客も少なくない。
重量物であるピアノの搬入は、簡単には終わらない。荷降ろしして、5分や10分は
かかる。そして、据付後「取り扱い方やお手入れの説明」も義務付けけられている。
毎日、1日に3~4軒の納品を行う。
真夏は二軒目の作業前に、作業Tシャツは、汗だらけだ。そして、靴下も汚れてくる。
人によっては、「臭う」
作業の結果なのだから、と言いつつも顧客が「不快」と思っている事も事実だ。
昔の人は、こういう状況を「よく働くわね、ご苦労様」とねぎらい、冷たい麦茶をくれた。
しかし、今の主婦の中には、違う反応をする人も多いのだ。
最近の学校に「理不尽な苦情を言う親」とやや通じる自分本位の人。
この問題について、P社では、各営業所のリーダーがあつまり、改善検討会議が開かれた。2時間弱の検討の結果、以下のような改善案がまとまった。
1. 作業Tシャツはその日の納品件数分用意してゆく
2. 靴下も同様に準備
3. タオルを複数もってゆき、コンビ二などで小まめに汗を拭く。
4. 習慣化するまで、出来ているかどうかを相互にチエックする。
5. 顧客の反応を注意してみる。
と言う「改善案」がまとまった。
一般の人が見ると、「なんだ、そんな事か」と思うかも知れない内容だ。
しかし、この運送会社では、「画期的」な事なのだ。
つまり、いままで、ピアノの搬入は、販売店からの指示で動いていた為、顧客とは
この運送会社にとっては、「販売店」だけなのだった。だから、顧客からクレームがあると販売店から聞かされていた。
従って、よっぽどの苦情でないと来なかった。ISOを始めるまで、それが「顧客満足」
のモノサシだった。
ピアノを運ぶ一軒一軒の家庭に「聞く」ことは無かった。
こういう態度は、サービスを提供する側の論理だった。
改善の効果は抜群だった。満足度は更に向上した。そして、従業員の快適度も向上し、会社への信頼度が向上した。
今P社は、3つの長期作業改善目標を掲げている。
1. 作業技術の向上
2. 顧客とのコミュニケーションの向上
3. マナーの改善だ。
特に力を入れているのが、2.3.だ。
運送会社に就職する人は、通常人と話が苦手である。だから、営業ではなく運送
作業の仕事を選んだ。たとえ、1~2分の説明でも本人には、とても難しい
ことなのだ。
しかし、ISOを契機にドライバーたちは、1.2.3が出来て初めて仕事が完結したと
思うようになっている。
そして、P社は今年に入って、ピアノの足に履かせる「耐震マット」(定価6,000円)の
売り上げが前年を大きく上回る実績を挙げている。
殆どドライバーがピアノの納品の直後に、説明してその場で販売しているものだ。
これは、マナー教育、コミュニケーション教育の賜物である。
「顧客満足」・・P社では、ISOの取り組み前には無かった「概念」だ。
ISO原人
- 記事投稿者情報 ≫ ISOジャパンネット
- この記事へ ≫ お問い合わせ
- この記事のタグ ≫